きゅーいちのあれ(仮)

だいたい野球のこと

東洋大―東北楽天 躍動したドラフト候補たち

東洋大、先発はドラフト候補の梅津仙台育英・3年)。初回は1番茂木、3番フェルナンドに四球を与えますが、大きく外れることなく、制球が悪いという印象はありませんでした。1アウトから4番山田をファーストゴロ、5番岩見をキャッチャーゴロ、ストレートで押しピンチを切り抜けます。

楽天先発は小山。小山はストレート、変化球ともに抜けていてコントロールに苦労していた印象。1アウト後、2番津田、3番佐藤に連続四球。こちらもドラフト候補、4番の中川(PL学園・3年)は初球をレフト前に運び、東洋大が先制します。

2回にも東洋大堀北龍谷大平安・2年) のタイムリー3ベースで1点を追加。先発の梅津は変化球も効果的に使い、2回、3回をノーヒットで抑えます。

 

4回、梅津は先頭の4番山田を変化球で空振り三振に仕留めますが、続く5番岩見、6番中村、7番に変化球を全て逆方向に拾われ、1アウト満塁のピンチを作ります。8番南は初球のストレートを打ちますが、ショートゴロ。これが併殺打となり、ピンチを切り抜けます。結局、梅津はまともにストレートを打たせず、4回を無失点でマウンドを降ります。

 

5回、東洋大はサウスポー藤井富士市立・3年)がマウンドに。先頭の9番堀内がライト前ヒット、1番茂木は四球、2番松本は1、2塁間を抜けるヒットで0アウト満塁。3番フェルナンドの場面でボールが大きく外れ、暴投でようやく楽天が1点を還します。1アウト後、4番山田の犠牲フライでさらに1点を追加し、1点差とします。藤井は制球が安定せず、ストレートを狙い打ちされた結果となりました。

 

楽天は6回から今季から育成となった久保がマウンドに。変化球、ストレートともに問題なく、早く支配下登録になりそうな雰囲気ではありました。

 

東洋大は6回からは上茶谷京都学園・3年)がマウンド。ストレートを中心に6回は匠を三振、8番南はピッチャーゴロ、9番堀内はどん詰まりのショートフライに抑えます。続く7回は先頭の代打伊志嶺にライト前ヒット、2番松本はバントでキャッチャーが見失い内野安打。0アウト1、2塁のピンチを背負いますが、3番フェルナンド、4番山田を変化球で三振に打ち取り、5番岩見を歩かせた後、6番中村をレフトフライに抑え、ピンチを切り抜けます。

 楽天は7回から青山。先頭の1番竹原二松学舎大附・3年)が上手くレフトに流し、2番津田がバントで得点圏に。3番佐藤をスライダーで見逃し三振に打ち取った後、4番中川は浮いてきた変化球をレフトへ運び、今日2本目のタイムリーで追加点を挙げます。

 

東洋大8回は右サイドスロー山下(東邦・2年)。先頭の代打向谷には四球を出しますが、8番南、9番堀内を緩急をつけたピッチングで連続三振に打ち取ります。

 

楽天8回は釜田。連続三振で簡単に2アウトにしますが、8番堀北がセンター前ヒットを打ち、9番小川には制球が安定せず四球。1番竹原はサードフライに打ち取りますが、ランナー背負った後のピッチングが今後の課題でしょうか。

 

東洋大最後のピッチャーは甲斐野(東洋大姫路・3年)。ストレートを武器に、2番松本をセカンドゴロ、3番フェルナンドをピッチャーゴロ、4番山田は変化球で三振に打ち取り、試合終了。好投手を擁した東洋大が評判通りのピッチングをし、勝利しました。

 

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東洋大グラウンド

楽 天 000 020 000|2 小山(5)、久保(1)、青山(1)、釜田(1)

東洋大 210 000 10X|4 梅津(4)、藤井(1)、上茶谷(2)、山下(1)、甲斐野(1)

 

   楽 天  打安点     東洋大  打安点

指   茂 木 100  8   竹 原 510

(H指)伊志嶺 210  6   津 田 100

6   松 本 520  2   佐 藤 300

9    フェルナンド 400  4   中 川 322

3   山 田 401  9   山 田 400

7   岩 見 320  指   末 包 410

8   中 村 410  3   酒 巻 110

5    匠  310  (H3)山 本 200

(H4)向 谷 000  7   堀 北 421 

45   南  300  6   小 川 310

2   堀 内 410

  

投手成績

楽 天 回  安四三責  東洋大 回  安四三責

小 山 5  3513  梅 津 4  3330

久 保 1  1010  藤 井 1  3112

青 山 1  2021  上茶谷 2  2130

釜 田 1  1120  山 下 1  0120

             甲斐野 1  0010

第90回記念選抜高等学校野球大会、2018年春の甲子園出場校予想

21世紀枠 3】

東 由利工(東北・秋田)

西 下関西(中国・山口)

3 大垣西(東海・岐阜)

東地区は好投手佐藤亜蓮擁する由利工。西は文武両道を掲げる下関西。3枠目は東海大会で中京大中京を破った大垣西が選出されると予想。

 

【北海道 1】

駒大苫小牧

4年ぶりに優勝を果たした駒大苫小牧が順当に選出されるだろう。道大会4試合全てで二桁安打の打撃が光る。

 

【東北 3】

聖光学院(福島)

花巻東(岩手)

日大山形(山形)

×能代松陽(秋田)

記念大会で例年より1枠増え3枠に。優勝した聖光学院は県大会から安定した戦いぶりを見せ、東北大会を制した。花巻東は1年生ピッチャー西舘に期待がかかる。3枠目は花巻東に4―6で敗れた日大山形が射止めそうだ。唯一公立校でベスト4入りした能代松陽だが2―16の大敗が大きく響いた。

 

【関東・東京 6】

中央学院(千葉)

日大三(東京)

◎明秀日立(茨城)

慶應義塾(神奈川)

東海大相模(神奈川)

健大高崎(群馬)

國學院栃木(栃木)

×佼成学園(東京)

例年通り関東4.5枠、東京1.5枠。関東はベスト4に残った中央学院明秀日立慶應義塾東海大相模、東京優勝の日大三は順当に選出されるだろう。

問題の6枠目はここ数年東京と関東、交互に選出されており、今年は関東の年である。試合内容も見ても8回までリードしていたとはいえ、6点差で敗退した佼成学園は厳しいか。健大高崎國學院栃木の比較になるが、準々決勝では健大高崎が明秀日立に2点差で、國學院栃木慶應義塾に1点差で敗退している。準決勝では明秀日立が慶應義塾に3点差で勝利しており、健大高崎に軍配が上がると予想。

 

北信越 3】

日本航空石川(石川)

◎星稜(石川)

◎富山商(富山)

×富山国際大附(富山)

記念大会で例年より1枠増え3枠に。決勝は石川対決となり、日本航空石川が星稜に10―0と圧勝。星稜も決勝で大敗したが、記念枠にもあり、選出は確実。3枠目は富山2校の比較になり、日本航空石川に2―7で敗れた富山商が選出されそうだ。

 

【東海 3】

◎静岡(静岡)

◎東邦(愛知)

○三重(三重)

△中京学院中京(岐阜)

記念大会で例年より1枠増え3枠に。静岡がエース春の好投で2年連続で東海大会を制した。準優勝の東邦東海大会3試合で25得点を記録。3枠目は東邦に1点差敗退の三重か静岡に3点差敗退の中京学院中京と争いに。

 

【近畿 6】

大阪桐蔭(大阪)

智弁和歌山(和歌山)

◎乙訓(京都)

◎近江(滋賀)

智弁学園(奈良)

彦根東(滋賀)

近畿は例年通り6枠。優勝はタレント揃いの大阪桐蔭。準優勝の智弁和歌山も決勝の大阪桐蔭に0―1と一歩も引かなかった。ベスト4には公立の乙訓が躍進。近江も好左腕2枚を擁し勝ち上がった。残る2校はベスト8の敗退校だが法隆寺国際、近大付はコールド負けもあり、選出は厳しい。乙訓に4―9で負けた智弁学園、近江に3―4で負けた彦根東が選出されそう。

 

【中国 3】

◎おかやま山陽(岡山)

◎下関国際(山口)

◎瀬戸内(広島)

×尾道(広島)

例年は2枠+四国と比較し1枠だが、記念大会で3枠に。おかやま山陽が決勝で下関国際との壮絶な打ち合いを制し、見事優勝。敗れた下関国際も今夏甲子園に出場したメンバーがほぼ残っており、台風の目になりそう。3枠目は広島2校の比較になるが、尾道は下関国際に0―7のコールド負け。瀬戸内はおかやま山陽に4―7で敗れており、瀬戸内が選出されそうだ。

 

【四国 3+1】

明徳義塾(高知)

◎英明(香川)

松山聖陵(愛媛)

高松商(香川)

大手前高松(香川)

△高知(高知)

四国も例年は2枠+中国と比較し1枠だが、記念大会で3枠に。さらに明徳義塾神宮大会を制し、もう1枠増えた。明徳義塾のエース市川は県大会初戦から神宮大会まで1人で投げ抜いた。準優勝の英明は1年生エース黒河の好投が光った。3枠目は明徳義塾に1―3で敗れた松山聖陵が手中に収めそうだ。問題は神宮枠であるが、もう1つのベスト4の高松商は英明に2―12の6回コールド負けで、選出に影響しそうだ。準々決勝で松山聖陵に6―8で敗れた大手前高松、英明に7―8で敗れた高知にも選出の芽があり、選考は荒れそうである。

 

【九州 4】

創成館(長崎)

◎富島(宮崎)

東筑(福岡)

延岡学園(宮崎)

九州は例年通り4枠。創成館は左腕川原、右腕伊藤を擁し九州を制した。富島はあれよあれよの勢いで準優勝。東筑は夏に引き続きエースの石田を擁し、選抜当確。延岡学園も同じ地区の富島が選ばれるが、試合内容からしても影響なさそうだ。

 

来年の選抜、関東東京6枠目はどこ?ここ最近の6枠目の傾向

今年も選抜甲子園に向けて熱い試合が各地で行われました。関東でも千葉の中央学院が数々の強豪を倒し優勝を果たしました。そんな中、注目されるのが、関東東京の6枠目の選出です。

 

選抜では関東4.5枠、東京1.5枠の選出と決めてられており、通常、関東大会ではベスト4に進んだ高校、東京大会では優勝校が先に選出され、残る1校は関東5枠目と東京準優勝校の比較になります。

 

今年もどの高校が選ばれるか悩ましい選考となりそうで、そこで2010年からどのような選考が行われているのか調べてました。

 

【2010】

・関東大会

準々決勝 東海大相模(神奈川)8―5前橋育英(群馬) 水城(茨城)4―3春日部共栄(埼玉)

     浦和学院(埼玉)9―0千葉経大附(千葉) 横浜(神奈川)6―5霞ヶ浦(茨城)

準決勝  東海大相模8―1水城(8回コールド) 浦和学院8―3横浜

決勝   浦和学院5―4東海大相模

 

・東京大会

決勝   日大三4―0國學院久我山

 

・選出 浦和学院 日大三 東海大相模 水城 横浜 國學院久我山 前橋育英

 

【2011】

・関東大会

準々決勝 健大高崎(群馬)9―0千葉英和(千葉) 浦和学院(埼玉)10―1甲府工(山梨)

     高崎(群馬)4―2東海大甲府(山梨) 作新学院(栃木)6―2横浜(神奈川)

準決勝  浦和学院11―7健大高崎 作新学院6―3高崎

決勝   浦和学院5―0作新学院

 

・東京大会

決勝   関東一2―0帝京

 

・選出 浦和学院 関東一 作新学院 健大高崎 高崎 横浜

  • 優勝した2校、関東ベスト4に残った3校は順調に選出。関東5枠目を手にしたのは2点差で負けた東海大甲府よりも横浜が選出。準決勝の試合の結果もあったのだろうか。東京2枠目の帝京と比べられ、打線に波がある帝京に比べ横浜はそつがなく、打者の対応力と試合運びの上手さという理由で横浜が6枠目となった。

 

【2012】

・関東大会

準々決勝 浦和学院(埼玉)5―3前橋育英(群馬) 花咲徳栄(埼玉)10―1習志野(千葉)

     常総学院(茨城)6―5佐野日大(栃木)延長12回 宇都宮商(栃木)5―4霞ヶ浦(茨城)

準決勝  浦和学院7―3宇都宮商 花咲徳栄6―4常総学院

決勝   浦和学院3―2花咲徳栄

 

・東京大会

決勝  安田学園2―1早稲田実

 

・選出 浦和学院 安田学園 花咲徳栄 宇都宮商 常総学院 早稲田実

  • 関東5枠目は佐野日大でもなく、霞ヶ浦でもなく前橋育英。恐らく優勝した浦和学院と競った試合をしたことと同じ地区の高校が選出されたことが決め手だろうか。しかしこのときの前橋育英は群馬が主催地でありスーパーシード。1勝もしていない。0勝で選抜は厳しく東京2枠目の早稲田実が選出された。

 

【2013】

・関東大会

準々決勝 佐野日大(栃木)5―3横浜(神奈川) 桐生第一(群馬)2―1霞ヶ浦(茨城)

     白鴎大足利(栃木)3―1習志野(千葉) 山梨学院大附(山梨)4―3健大高崎(群馬)

準決勝  白鴎大足利3―1山梨学院大附 桐生第一5―0佐野日大

決勝   白鴎大足利6―3桐生第一

 

・東京大会

決勝   関東一7―6二松学舎大 延長10回

 

・選出  白鴎大足利 関東一 桐生第一 山梨学院大附 佐野日大 横浜

  • 関東5枠目はスーパーシードで1勝も上げられなかった霞ヶ浦、地域性から健大高崎ではなく佐野日大の好投手田嶋から3点をとったという理由で横浜。東京2枠目の二松学舎大と比べられ、投手力と守備力で高い安定感を誇るとして横浜が選出。だがその前に21世紀枠で東京の小山台が選出されており、どのみち横浜になっていたとみられる。ちなみに習志野は相手投手を恫喝するなどが響き補欠校にすら選ばれなかった。

 

【2014】

・関東大会

準々決勝 健大高崎(群馬)8―5松戸国際(千葉) 浦和学院(埼玉)4―0東海大甲府(山梨)

     木更津総合(千葉)3―0川越東(埼玉) 常総学院(茨城)5―3平塚学園(神奈川)

準決勝  浦和学院10―8健大高崎 木更津総合4―3常総学院

決勝   浦和学院10―1木更津総合

 

・東京大会

決勝   東海大菅生3―2二松学舎大

 

・選出 浦和学院  東海大菅生 木更津総合 健大高崎 常総学院 二松学舎大

 

【2015】

・関東大会

準々決勝 常総学院(茨城)2―1日本航空(山梨) 桐生第一(群馬)6―1浦和学院(埼玉)

     木更津総合(千葉)2―1花咲徳栄(埼玉) 東海大甲府(山梨)7―0霞ヶ浦(茨城)

準決勝  木更津総合2―0東海大甲府 常総学院4―0桐生第一

決勝   木更津総合8―7常総学院

 

・東京大会

決勝   関東一4―3二松学舎大

 

・選出 木更津総合 関東一 常総学院 東海大甲府 桐生第一 花咲徳栄

  • 関東5枠目に選ばれたのは好投手高橋昂を擁する花咲徳栄。東京2枠目は3年連続で二松学舎大となった。結果は花咲徳栄が選出。ちなみに二松学舎大附の落選の理由はエース(大江)頼みの傾向があるからである。

 

【2016】

・関東大会

準々決勝 作新学院(栃木)9―1中央学院(千葉) 健大高崎(群馬)5―2横浜(神奈川)

     東海大市原望洋(千葉)5―2山梨学院(山梨) 前橋育英(群馬)4―3慶應(神奈川)

準決勝  作新学院5―1健大高崎 東海大市原望洋5―3前橋育英

決勝   作新学院5―1東海大市原望洋

 

・東京大会

決勝   早稲田実8―6日大三

 

・選出 作新学院 早稲田実  東海大市原望洋 前橋育英 健大高崎 日大三

  • 慶應日大三の話題力もあり、関東ベスト4の高校をどれか蹴落とすなんて話も出ましたが、6枠目は慶應日大三の争いに。結果は清宮から5奪三振を奪った櫻井や強打者金成などが評価され日大三に。

 

【2017】

・関東大会

準々決勝 明秀日立(茨城)7―5健大高崎(群馬) 慶應(神奈川)3―2國學院栃木(栃木)

     中央学院(千葉)5―1霞ヶ浦(茨城) 東海大相模(神奈川)12―1作新学院(栃木)

準決勝  明秀日立7―4慶應 中央学院3―2東海大相模

決勝   中央学院6―5明秀日立

 

・東京大会

決勝   日大三11―5佼成学園

 

・選出 ?

 

2010年から調べてみて、関東東京6枠目は関東→東京→関東…と来ており、今年は試合内容からも関東が枠を取るのではないかと思います。となると健大高崎國學院栃木の争いになりそうで、今年の選考は2010、2011と似ており、どちらも決勝に進出した高校に敗れたところが点差に関係なく選出されています。これを踏まえると健大高崎が選出されそうですが、果たして……。

明治神宮大会2回戦 東洋大(東都大学野球連盟)―富士大(東北三連盟) 安定した投手陣vs東北の快速左腕

富士大は来年ドラフト上位候補にも挙がっている左腕、鈴木翔天(向上・3年)が先発。この試合も140を悠々超すストレートを投げ込みます。

 

対する東洋大は初回、2番竹原(二松学舎・3年)が変化球を見逃し三振。しかしこれをキャッチャーが取れず、振り逃げで塁に出ます。3番古田(天理・4年)には死球で1アウト1、2塁とチャンスを作り、4番西川(浦和学院・4年)に回します。鈴木翔は、西川にストレートでカウントを稼ぎ、最後は変化球を振らせ、三振に取ります。

2アウトとなり、5番原澤前橋工・4年)が詰まりながらもセンター前へ持っていき、2塁ランナーが生還。東洋大先制します。

 

先制した後の東洋大、先発はエースの右腕飯田常総学院・4年)。追いつきたい富士大は初回、先頭の嘉瀬弘前学院聖愛・2年)がセンター前ヒットで塁に出ます。しかし、飯田の得意の牽制で1塁ランナーの嘉瀬はアウトとなりチャンスが潰します。

 

東洋大は2回、先頭の7番津田浦和学院・2年)がセンター前ヒットで出塁し、四球とバントなどで2アウト2、3塁とすると、2番竹原セカンド内野安打2点目を入れます。

 

続く3回には2アウト1、2塁のチャンスで8番宝楽(PL学園・4年)が走者一掃のイムリー3ベースを放ち、鈴木翔から3回で84球を投げさせ4点を奪い、マウンドから降ろします。

 

東洋大、先発の飯田は140中盤のストレートを軸に富士大打線に的を絞らせません。4回は1アウトから4番三浦(盛岡大附・4年)を変化球で見逃し三振。5番佐藤(北海・3年)はストレートで見逃し三振を奪い、4回5奪三振無失点で終えます。

 

東洋大は5回にも5番原澤ホームラン5点目をいれます。

 

このままでは終われない富士大はその裏。1アウトから7番佐久長聖・3年)がレフトへのヒットで出塁すると、8番片野佐野日大・4年)もライト前ヒットでチャンスを広げます。2アウト後、1番嘉瀬レフト前のヒットで2塁ランナー濱が生還、富士大が1点を還します

 

6回からは富士大は3番手の左腕佐々木(木造・3年)がマウンドに上がります。この佐々木も左腕ながら140を超えるストレートを投げ込みます。

 

その佐々木から東洋大は1アウト1、2塁のチャンスを作ると、4番西川レフト線へのタイムリー2ベース2点を追加。とどめは5番原澤2打席連続となるレフトへの特大2ランホームラン9点目を挙げます。

 

東洋大はその裏からは飯田から、こちらも来年ドラフト候補に上がる甲斐野東洋大姫路・3年)がマウンドに上がります。甲斐野も140中盤のストレートでぐいぐい押していき、4番三浦、6番小林(仙台育英・4年)から三振を奪います。

 

最後も甲斐野が締め、7回コールドで東洋大がベスト4進出を果たしました。

 

 

明治神宮大会2回戦 神宮球場

東洋大 112 014 0|9 飯田(5)、甲斐野(2)

富士大 000 010 0|1 鈴木翔(3)、加藤(2)、佐々木(1)、平野(1)

 

   東洋大  打安点    富士大  打安点

6   田中将 400  7  嘉 瀬 421

(H) 中 川 100  9  長 田 300

(4) 蛭 間      8   楠  300

8   竹 原 421  3  三 浦 300

7   古 田 100  5  佐 藤 210

2   西 川 422  2  小 林 310

5   原 澤 434  4   濱  320

3   佐 藤 210  6  片 野 310

(H3)若 原 100  1  鈴木翔 

6   津 田 310  (H)南 湖 100

9   宝 楽 312  (1)加 藤

1   飯 田 200  (H)伏 見 100

(1) 甲斐野 100  (1)佐々木

             (1)平 野

             (H)富 永 100

  

投手成績

東洋大 回  安四三責  富士大 回  安四三責

飯 田 5  6051  鈴木翔 3  5343

甲斐野 2  1130  加 藤 2  2211

             佐々木 1  3124

             平 野 1  0010

明治神宮大会2回戦 静岡高(東海)―日本航空石川高(北信越) 足で掴んだ主導権

日本航空石川の先発は背番号18の1年生右腕重吉。初回、静岡の1番村松がストレートを叩きショートへの強い打球。これをショートが弾く間に村松は快足飛ばし1塁を駆け抜けセーフ。記録はショートへの内野安打となります。

 

1アウト後、3番黒岩の場面でランナーの村松が盗塁。これがセーフとなり、チャンスを作ると、黒岩レフト線へのタイムリー2ベースで静岡が幸先よく先制します。続く4番成瀬の場面で、初球を暴投で3塁とすると、成瀬は1、2塁間を破るタイムリ2点目をいれます。

 

静岡の先発は背番号1の。ストレートの球速は120後半~130前半と速くはありませんが、制球が安定し、変化球主体の右腕です。初回は1アウト後、2番小坂の場面では変化球でカウントを稼ぎ、最後はスライダーで空振り三振に取ってきり、初回を0で終えます。

 

静岡は続く2回。2アウトから9番の加茂センターへのヒットで出塁。1番の村松の場面で2球目でスチール。これもセーフとなり、再びチャンスを作ります。村松はストレートを1、2塁間をしぶとく破り、2塁ランナーの加茂が生還。3点目を入れ主導権を握ります。

 

早めに追いつきたい日本航空石川はその裏。先頭の5番長谷川は初球を手を出し、ライトフライ。6番小板は2球目を叩き、ライト前のヒットで出塁しますが、7番山岡は初球をショートゴロ併殺。早めのカウントから手を出すも、春を捉えきれません。

 

4回の静岡。1アウトから9番加茂が四球で出塁すると、すでに3度盗塁を成功させている静岡。日本航空石川バッテリーは盗塁を警戒し、ストレート主体のピッチングになってしまいます。そこを逃さす、1番村松がストレートを捉え、今日3本目となるヒットで出塁。日本航空石川は重吉から今年の夏甲子園を経験した背番号10大橋をマウンドに。2番齋藤來はファーストゴロでこの間に3塁ランナーの加茂が生還。4点目を入れます。

 

静岡は6回にも、満塁から4番成瀬右中間へのタイムリで2点を入れ、6―0とします。

 

コールドが見えてきたこの試合でしたが、ここから日本航空石川が粘りをみせます。6回には2アウト2塁から、5番長谷川が2球目を捉え、センター前のヒットでようやく1点を取ります。

 

4回途中からリリーフしている大橋も130後半の力強いストレートでぐいぐい押していき、7回、8回を三者凡退に抑えると、9回は2アウト1、2塁のピンチに8番春を3球ストレートで見逃し三振に切って取ります。

 

9回裏、日本航空石川は先頭の6番小板が初球をライト前ヒットで出塁。7番山岡も初球をセンター前ヒット、8番守備から途中出場の夏川も初球を叩きセンターへのヒットで0アウト満塁とします。9番代打の井川も初球をセンター持っていき、これが2点タイムリとなり、3点差とします。1アウト1、3塁となり、2番小坂レフトへの犠牲フライ2点差としますが、最後は3番原田がライトへのフライで試合終了静岡が粘る日本航空石川を破りました。

 

静岡はエースの春が12安打を浴びましたが、要所を締め99球4失点で完投しました。打線も1番村松を起点に3番黒岩、4番成瀬の中軸が還すという、理想的な試合運びでした。

 

日本航空石川は相手を上回る12安打を放ちましたが、あと1本が出ませんでした。しかし、初回から早いカウントで仕掛け、それが最後に実を結びました。体格がいい選手が揃っており、一冬越えさらに成長した姿を期待したいです。

 

 

明治神宮大会2回戦 神宮球場

静岡 210 102 000|6 春(9)

石川 000 001 003|4 重吉(31/3)、大橋(52/3)

 

 静  岡  打安点  日本航空石川 打安点

6  村 松 431  6  中 西 500

9  齋藤來 501  9  小 坂 401

2  黒 岩 431  8  原 田 420

5  成 瀬 533  7  上 田 420

8  木 下 410  5  長谷川 411

7  小 林 500  3  小 板 430

3  山 本 400  (R)小 松

1   春  500  4  山 岡 420

9  加 茂 210  2  井 岡 200

            (H)安 藤 100

            (2)夏 川 110

            1  重 吉 100

            (1)大 橋 200

            (H)井 川 112

  

投手成績

静 岡 回  安四三責  石 川 回   安四三責

 春  9  12114  重 吉 3.1 8124

             大 橋 5.2 3552

群馬1位、健大高崎の秋の戦歴

【勝ち上がり】

1回戦 前橋東 7―2

2回戦 桐生南 10―1(7回コールド)

3回戦 大泉 8―0(7回コールド)

準々決勝 前橋工 14―2(7回コールド)

準決勝 桐生第一 7―4(延長12回)

決勝 関学大 16―7

 

初戦の前橋東では左腕の稲葉に苦しむも、終盤山下の3ラン2本で突き放した。2回戦、3回戦、準々決勝と危なげなくコールド勝ちで進み、準決勝では桐生第一に9回4点差を追いつかれるも、延長で競り勝った。決勝でも好調の打線が爆発し、関学大附に勝利し、15年夏以来の県大会優勝を果たした。

 

【投手陣】

7人の投手が登板し、主に関東大会でも登板しそうなのは右腕の柱本、吉田、享保、左腕の柳澤、藤原になりそう。やや失点が多かった投手陣だったが、初戦に登板して以来投げなかった柳澤が関東大会で背番号1を背負うのは心強い。バリエーション豊かな投手陣を擁し、勝ち上がりたい。

 

投手成績 回    防御率

吉 田  16.1 3.86

柱 本  12.1 2.92

柳 澤   9.0 2.00

藤 原   8.2 1.04

享 保   3.2 0.00

吉 井   0.2 27.00

古 屋   0.1 0.00

 

【野手陣】

十八番の機動力に加え、6試合62得点を記録した打線は強力。守備も6試合で2失策と隙がない。塁を賑わせ、3番山下、4番高山、5番大越のクリーンナップに回したい。

 

  野手成績  打数 安打 本塁 打点  打 率

(中) 今 井 18  8  0  4 .444

(右) 古 屋 13  6  0  1 .462

(一) 山 下 15  6  0  4 .400

(左) 高 山 12  5  0  3 .417

(遊) 大  12  6  0  7 .500

(三投)享 保 14  6  1  3 .429

(二) 小 林  4  2  0  1 .500

(捕) 大 柿 13  6  0  6 .462

(投) 吉 田  6  2  0  0 .333

 二  田 口  2  0  0  2 .000

※成績は準々決勝からのもの

群馬2位、関学大附の秋の戦歴

【勝ち上がり】

2回戦 高崎商 4―3

3回戦 常磐 1―0

準々決勝 富岡 9―2

準決勝 藤岡中央 5×―4(延長11回)

決勝 健大高崎 7―16

 

古豪高崎商、3季連続ベスト8の常磐を接戦で破り、準々決勝では富岡に終盤の集中打で快勝。準決勝の藤岡中央では好投手門馬に20奪三振を喫するも、4点ビハインドを跳ね除け、サヨナラ勝ち。決勝の健大高崎は大差で敗れるも、7点を奪い意地を見せた。

 

【投手陣】

右アンダーハンドの福田が全試合に先発。緩急を使い分ける投球で相手のペースを崩していく。継投が基本であり、福田の後に出てくるのが右オーバーの柴田。福田とは正反対の投手でストレートで押していく。1年生の長身右腕藤家も力強いボールを投げ、伸びしろがある。

 

投手成績 回    防御率

福 田  20.2 6.53

柴 田   3.1 0.00

藤 家   4.0 15.75

森 戸   1.0 0.00

※成績は準々決勝からのもの、防御率は失点から計算

 

【野手陣】

県大会では1番岡本が打線に火をつける役割をしている。中軸は小島、来須、柴田、河田とチャンス強い打者が並ぶ。特に河田は県大会ではラッキーボーイ的な存在であった。関東大会でも勝負強さを発揮できるか。

 

  野手成績  打数 安打 本塁 打点  打 率

(中) 岡 本 14  7  0  2 .500

(遊) 中 里 12  2  0  1 .167

(右) 小 島 11  3  0  1 .273

(捕) 来 須 13  4  0  5 .308

(左) 河 田 14  9  0  6 .643

(二投)柴 田 12  4  0  2 .333

(三) 貝 原 15  3  0  3 .200

(一) 長 島 14  2  0  0 .143

(投) 福 田  7  3  0  0 .429

※成績は準々決勝からのもの