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22.5.4 春季群馬県大会準決勝 桐生第一―前橋育英

群馬を牽引する両校の対戦。昨年秋も準々決勝で顔合わせしていますが、その時は前橋育英投手陣が制球を乱し、桐生第一のコールド勝ちという結果でした。

 

前橋育英の先発は岩崎桐生第一の先発はサウスポーの中村。ともに2年生同士の投げ合いとなりました。

 

試合は序盤から動きます。初回、先攻の前橋育英三者凡退に終わり、その裏の桐生第一の攻撃。先頭の1年生木立が高めに浮く岩崎のボールを冷静に見極め、四球で出塁すると、2番の大井田がきっちり送り、3番の三塚。ファーストストライクの速球を振りぬき、ライトスタンドに突き刺さる先制の2ランホームランを放ちます。

ホームランを放った 桐生第一 三塚

その直後の前橋育英の攻撃。2アウト1塁、2塁から8番清塚、9番和田連続タイムリですぐさま逆転すると、1番横倉は低めの難しいボールを運び、ライトへの2ランホームランで一挙5点を取り、中村を早々にノックアウトします。

前橋育英 横倉

リードを貰った前橋育英の先発、岩崎は130中盤の速球とスライダーを武器に2回以降は先頭を出しながらも2併殺を取ったバックにも助けられ、4回まで無失点のピッチングを見せます。

先発の前橋育英 岩崎

桐生第一は2回から背番号1を背負ったサウスポーの寺門がマウンドに。120キロ中盤の速球と90キロ前後のカーブを武器にした緩急を使ったピッチャーですが、今日はストレートが中々制球が効かず、3回に失点すると、5回には2アウト満塁から9番和田にストレートが入らず、押し出し四球を献上。続く1番横倉にも2ボール0ストライクとしてしまいますが、キャッチャーの中山が隙を見逃さず、三塁へ牽制。これがアウトとなり、ピンチを救います。このアウトが無ければ失点を更に重ねていたと思います。

 

この試合では2つの盗塁を刺し、群馬県内の高校生キャッチャーだと2年生ながら中山が抜けている印象があります。あとはバッティングをどこまで伸ばせるか期待したい選手です

桐生第一 中山

悪い流れを断ち切った、その裏の桐生第一は1アウトから木立大井田三塚提箸の4者連続ヒットで2点を取り、前橋育英の先発岩崎をマウンドから降ろします。しかし、変わった高橋幸から暴投で1点を加えるも、逆転出来ずに5回を終えます。

 

6回からは桐生第一は3年生の北村がマウンド。昨年夏には145km/hを計測し、秋には背番号1を背負った右腕ですが、本来のピッチングとは程遠い出来。3イニングを投げますが、8安打3四球4失点。相手の走塁ミスが無ければ、もっと点を取られてもおかしくない内容でした。2008年以来遠ざかってる夏の甲子園出場に向けては北村の復調が不可欠だと思います。夏までに状態を上げ、本来のピッチングを見せてほしいです。

桐生第一 北村

北村からも点を奪い、7回には1点を奪われ、尚も満塁のピンチでエースの生方がマウンドに。130後半の重みのある速球を投げ込み、ピンチを脱し、8回には2番の大井田ホームランを浴び1点を失いますが、最後まで投げ切り、前橋育英が11―7という乱打戦を制して、秋のリベンジに成功、決勝進出を果たしました。

前橋育英 生方

前橋育英としては、2回の逆転以降は1度も主導権を握らせなかったのが勝因の1つでしょうか。それとこの大味の試合でノーエラーというところは流石です。ショートの岡田を筆頭に堅い守備陣で失点を減らしていけるか、夏に向けてどこまで仕上げてくるか非常に楽しみです。