きゅーいちのあれ(仮)

だいたい野球のこと

19.10.19 秋季高校野球関東大会1回戦 習志野―前橋育英

激戦区千葉県を1位で勝ち上がってきた習志野と地元前橋育英との試合。習志野は例の応援団が集まり、前橋育英ブラバン無しとどっちがホームか分からない状況。実際初めて聴きましたが圧があり、グラウンドにいる選手は飲み込まれないようにするのが大変だろうなと思いました。

 

試合展開は先攻の習志野が序盤は押し気味。前橋育英の先発菊池から初回、2回とチャンスを作りますが、あと一本出ず、得点とはいきません。一方の前橋育英は先発サウスポー山内からブレーキの利いた落差の大きい変化球(チェンジアップ?)に全くタイミング合わず、3回まで1安打5奪三振

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前橋育英 先発菊池

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習志野 先発山内

試合が動いたのは4回習志野の攻撃。先頭の5番高橋がショートのエラー(サードが三遊間横っ飛びで重なり難しい打球であったが)で出塁。送りバントなどで2アウト2塁としたあと8番宮下が詰まりながらもライト前へ落とし、習志野先制します。

 

徐々に山内に適応してきた前橋育英は5回。ヒット2本と死球で2アウト満塁とすると2番飯野が手こずっていた変化球をライトへ運び、2点タイムリ逆転します。

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逆転タイムリーを放った飯野

逆転に成功した前橋育英は6回の守り。先頭の5番髙橋はライト線へのヒットで2塁を狙いますが、ライトの皆川の好返球でタッチアウトとし、2アウト後、7番飴谷のヒットを許しますが、菊池が牽制で刺すなど、流れは前橋育英かに思えました。

 

しかし、7回。1アウトから9番小林がセンター前ヒット。センターが少しファンブルしてる間に小林は一気に2塁を陥れます。1番和田は四球で歩き、2番小澤の打球は三遊間のゴロ。これがショート追いつきそうなところでしたが、グラブの下を抜け、レフト前へ2塁ランナーの小林が生還し、習志野同点に。さらに3番角田は死球で満塁とし、4番櫻井ライト線へのタイムリー2ベース2点勝ち越し。5番高橋犠牲フライでさらに1点を追加します。

 

前橋育英はその裏に1点を還しますが、習志野は8回9回と1点ずつ追加し、9回も山内がマウンドに立ち、0に抑え習志野が選抜当確ラインをかけ東海大相模と激突します。

 

両チーム12安打を放ちましたが、習志野の方が攻守にミスが無く、その差がこの点差なのかなと思います。

 

菊池はリズムに乗れそうなところを、エラーや記録に残らないミスが絡み、リズムに乗りきれなかったなという印象でした。1年生ながら130中盤のストレートを投げ、とても一冬越えたあと楽しみな投手ですが、もう一つ武器になるものを身に着けてくれると、さらに凄みのある投手になると、山内を見ていてそう思いました。守備全般をもう一度洗い直し、来年に挑んでほしいです。

 

秋季関東大会1回戦 習志野前橋育英 上毛新聞敷島球場

習志野  000 100 411|7 山内―宮下

前橋育英 000 020 100|3 菊池、武藤、大河原、細野―須永

 

  習志野  打安点   前橋育英  打安点

5  和 田 411  9  皆 川 420

4  小 澤 511  46 飯 野 532

6  角 田 430  3  諸 田 400

3  櫻 井 422  2  須 永 510

8  高 橋 311  5  井 上 410

1  山 内 301  7  永野川 410

9  飴 谷 410  6  野 村 300

2  宮 下 321  (4)小田切 110

7  小 林 310  1  菊 池 210

            (H)半 田 100

            (1)武 藤

            (H)若 林 110

            (R)山 口

            (1)大河原

            (1)細 野

            8  髙 橋 310

 

投手成績

習志野 回  安球振責  前橋育英 回   安球振責

山 内 9  122103  菊 池 7   9434

              武 藤 1  1101  

              大河原 0.2 2101

              細 野 0.1 0100

19.10.19 秋季高校野球関東大会1回戦 東海大相模―駿台甲府

打撃力を武器に神奈川県大会1位で勝ち上がってきた東海大相模と1位の山梨学院と互角に延長まで戦い山梨2位で関東大会に進んだ駿台甲府の一戦。

 

東海大相模の自慢の打線は初回から火を噴きます。1番鵜沼はショートへのボテボテの当たりでしたが、俊足を活かし内野安打。2番加藤は初球を叩き、レフト前ヒットでチャンスを広げ、3番山村は四球で無死満塁。4番西川は2球目を叩くと凄まじい打球の速さでレフトフェンスに到達。2点タイムリで先制します。

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2点タイムリーを放った西川

その後も6番神里、7番吉沢、8番大塚連続タイムリで一挙にリードを広げると止めはこの回2度目の打席の2番加藤がレフトへ高々と打ち上げ、スタンドに飛び込む満塁ホームランで初回に打者12人9得点を上げます。

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満塁ホームランを放った加藤

東海大相模の先発は前チームから主力のサウスポーの諸隈。球速は120中盤ながらスライダー、カーブなど織り交ぜテンポよく3回までノーヒットピッチングを展開。

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東海大相模先発 諸隈

初回9失点を喫した駿台甲府大須賀も2回以降は本来の安定した投球を見せ0を並べますが、さすがに初回の失点は重すぎました。

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駿台甲府先発 大須

4回に6番亀田のタイムリーで1点を還すも、6回に2失点。その裏再び亀田の犠牲フライでなんとか6回でのコールドは免れましたが、7回に6回途中からマウンドに上がった藤井を攻められ3失点。14―2、東海大相模が打で圧倒し、準々決勝に駒を進めました。

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3安打2打点の神里

 

秋季関東大会1回戦 東海大相模駿台甲府 上毛新聞敷島球場

相模 900 002 3|14 諸隈、金城、笠川―神里

駿台 000 101 0|2  大須賀、藤井―三木

 

 東海大相模  打安点   駿台甲府  打安点

8   鵜 沼 320  9  西 尾 420

45  加 藤 446  7  渡 邉 400

3   山 村 410  8  藤 澤 300

7   西 川 534  2  三 木 210

9   高 橋 200  5  池 田 100

(9) 松 本 310  3  亀 田 212

2   神 里 532  4  宗 像 100

5   吉 沢 321  (H)丸 山 100

(1) 金 城      (4)花 輪

(H) 茂 谷 100  1  大須賀 200

(1) 笠 川      (1)藤 井 100

6   大 塚 421  6  外 川 200

1   諸 隈 200  (H)三 枝 000

(H4)小 島 210  (R)曽 根 

 

投手成績

東海大相模 回  安球振責 駿台甲府 回   安球振責

  諸 隈 4  1321  大須賀 6.1 103110

  金 城 2  2121  藤 井 1.2 9014

  笠 川 1  1100

19.09.29 秋季高校野球群馬県大会決勝 桐生第一―前橋育英

勝てばスーパーシード、関東大会1勝分の価値があるこの試合。前橋育英は1年生左腕菊池桐生第一も2年生左腕の宮下、両エースが連投となりました。

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前橋育英 先発菊池

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桐生第一 先発宮下

先攻の桐生第一は初回から菊池を攻めます。この試合1番に座った飯塚がレフト前に運び、続く2番曽我もライトへのヒットでチャンスを広げます。前橋育英は初回から守りのタイム。3番加藤は初球、バントの構えからヒッティングに切り替え打ちに行きますが、ピッチャーゴロ。1-6-3の併殺で一気に2アウトに。4番廣瀬も2球で追い込まれ、最後はアウトローのストレートを見逃し三振。ここは菊池がピンチを凌ぎます。

 

ピンチを凌いだ前橋育英はその裏。コントロールが定まらない宮下から1番飯野が四球をしっかり選び出塁。2番野村は送りバントでランナーは2塁へ。3番諸田の場面でスライダーが引っかかったか、暴投となり、ランナーは3塁へ。諸田はしっかりセンターへ打球を運び、犠牲フライ前橋育英先制します。

 

桐生第一は先制されたその直後。先頭の5番中島が死球で出塁。6番大畠はバント失敗で2塁封殺されますが、続く7番星野が高めのストレートを叩き右中間を真っ二つ。1塁ランナーが生還し、すぐさま同点とします。さらに8番鈴木も右中間を破り、イムリー3ベース勝ち越し、送球が乱れている間に鈴木もホームに生還し、この回3点を奪い、逆転に成功します。

 

初回に制球を乱した宮下ですが、2回以降は低めにストレート、変化球を共に集めるピッチングで前橋育英に的を絞らせず。前半はゴロアウトが多く、後半はフライアウトが多く見受けられました。桐生第一前橋育英も内野陣の球際の強さは目を見張りました。この時期にここまで守備陣が鍛えられているのは全国でもそうないのではないでしょうか。

 

宮下が好投を続ける中、桐生第一は5回に曽我ライトへのソロホームランで中押しの得点。

 

前橋育英は6回から2年生右腕の細野。落差のある変化球を武器に4イニングを被安打0、3奪三振無失点の好投。頼れる選手が出てきたのではないでしょうか。

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前橋育英 2番手細野

連投の疲れはあったでしょうが、大きなピンチも無く淡々と投げる宮下。9回は1アウト1、2塁と久々のピンチを背負いますが、8番3安打を打っている佐藤を併殺打に打ち取り、桐生第一08年夏以来の群馬県頂点に立ちました。

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優勝を決めた桐生第一 宮下

桐生第一は打線も厚く、守備も宮下中心に堅く、関東大会でも期待できるチームだと思っています。前橋育英も絶対的なエースはいませんが、伝統の守り勝つ野球で勝ち進んで3年ぶりの群馬県勢の選抜の切符を掴んでほしいです。

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秋季群馬県大会決勝 桐生第一前橋育英 桐生球場

桐生第一 030 010 000|4 宮下―星野

前橋育英 100 000 000|1 菊池、細野―須永

 

 桐生第一  打安点   前橋育英  打安点

6  飯 塚 310  4  飯 野 300

8  曽 我 521  6  野 村 310

(8)工 藤      3  諸 田 301

7  加 藤 400  2  須 永 410

5  廣 瀬 300  5  井 上 410

3  中 島 200  7  永野川 420

9  大 畠 300  8  髙 橋 300

6  星 野 411  (H)新 藤 100

4  鈴 木 411  (R)山 口

1  宮 下 420  9  佐 藤 430

            1  菊 池 100

            (H)半 田 100

            (1)細 野 100

 

投手成績

桐生第一 回  安球振責 前橋育英 回  安球振責

 宮 下 9  8111  菊 池 5  7224

              細 野 4  0230

 

19.09.29 秋季高校野球群馬県大会3位決定戦 樹徳―健大高崎

関東大会出場の最後のイスを決める重要な一戦。樹徳の先発は準々決勝では好投を見せたが、準決勝では登板しなかった1年生右腕の柏崎。その柏崎から初回、健大高崎の2番に座った古滝が高めのストレートを弾き返し、ライトスタンドへのホームラン先制

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先制ホームランの健大高崎 古滝

健大高崎の先発は連投となった。 初回に1点を取られた樹徳のその裏の攻撃。この試合1番に抜擢された1年生津田が、下のスライダーを上手くライト前へ運び出塁するしますが、2番高田の場面で盗塁を仕掛けるも戸丸が刺し、ランナー無しの状態に。2番高田は変化球を見極め四球で塁に出ます。3番石井の場面で再び盗塁を仕掛け今度は成功させ、チャンスを広げます。そして、石井は高めのストレートを捉え、センター頭上を越す、イムリー3ベースですぐさま同点に追いつきます。

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同点タイムリーの樹徳 石井

その後も1アウト3塁のチャンスでしたが、4番新井、5番北爪の右打者は内に切れ込むスライダーで空振り三振。ここは下が踏ん張りました。その後も下は2回にも6番大関をストレートで見逃し三振、7番佐藤を変化球で空振り三振に取るなど4者連続三振。5回まで6個の三振を奪うなど、制球も安定し、1失点に抑えます。

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健大高崎 先発下

樹徳の先発、柏崎もテンポ良くコーナーを丹念に突く、投球で5回まで初回の1失点のみ。4回には2アウト2、3塁のピンチを背負いますが、8番戸丸を変化球で空振り三振に仕留めるなど、下に一歩も引きません。

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樹徳 先発柏崎

流れが変わるか、グラウンド整備が終わり、6回表健大高崎の攻撃。4番安齋が柏崎の初球をセンター前に運び、初めて0アウトのランナーが出ます。5番木川はセカンドゴロ。ショートへ送球し、ショートからファーストへ送球するもこれが逸れて悪送球。木川は2塁へ進みます。6番橋本修は初球をプッシュバント、これがセーフになりさらにチャンスを広げます。橋本修は初球からスチールし、成功。そして7番中田は2球目をセーフティスクイズを見事成功させ、勝ち越します。2アウト3塁で続く8番戸丸はサードゴロもサード悪送球でさらに1点を追加します。

 

樹徳はその裏。1番の津田が四球で塁に出ると、2番高田は空振り三振も津田が盗塁を成功させ、チャンスを作ります。3番石井はライトへのフライ、これをライトが落球をし、思わぬ形で塁を埋めます。

 

ここで健大高崎は下から右の長谷川へスイッチ。4番新井に対して、力強いストレートを投げ込みサードフライに打ち取ると、5番北爪の初球、2塁ランナーの津田がスタートを切りますが、戸丸がこれも刺し、ピンチを救い、健大高崎が一気に流れを呼び込みます。

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健大高崎 2番手長谷川

7回、健大高崎は先頭の1番戸澤がサードへのセーフティバントが決まり、出塁すると、2番古滝はセカンドのエラーで出塁。3番小澤はライトへのイムリー3ベースでさらに追加点。その後もチャンスを活かし、戸丸のタイムリーなどで、この回一挙5得点。試合を決定付けました。

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2点タイムリー3ベースを打った健大高崎 小澤

その裏、長谷川が0点に抑え、健大高崎7回コールド関東大会最後の切符を手に入れました。

 

3位とはいえ、選抜甲子園の可能性を手にした健大高崎。やはり下のピッチングにかかっているといっても過言ではないでしょうか。下が安定したピッチングが出来れば、十分に甲子園の道は開けると思います。打線も小柄ながら振り切れる選手が多く、関東大会ではどのような戦いを見せるか期待しています。

 

秋季群馬県大会3位決定戦 樹徳―健大高崎 桐生球場

健大 100 002 5|8 下、長谷川―戸丸

樹徳 100 000 0|1 柏崎―新井

 

 健大高崎  打安点    樹 徳  打安点

8  戸 澤 410  6  津 田 210

7  古 滝 421  7  戸 谷

4  小 澤 412  (7)高 田 200

9  安 齋 320  9  石 井 311

(9)渡 邊 100  2  新 井 300

3  木 川 421  3  北 爪 320

6  橋本修 430  8  大 関 300

5  中 田 311  5  佐 藤 200

2  戸 丸 412  (4)松 原

1   下  300  (4)田 上 100

(1)長谷川 100  45 宮 澤 200

            (H)日下部 100

            1  柏 崎 200

 

投手成績

健 大 回   安球振責  樹 徳 回  安球振責

 下  5.1 3171  柏 崎 7  13032

長谷川 1.2 1000

19.09.19 読売ジャイアンツ―BCリーグ選抜

BCリーグの選手たちにとってはアピールする絶好の機会。この試合のあとニュース記事もたくさん出てきて、スカウトたちにもいい印象を残せた選手が多いのではないでしょうか。

 

BCリーグ選抜の先発は石川ミリオンスターズ永水豪(嘉穂東高―明星大)。今季は11勝(リーグ4位)5敗、155回を投げて防御率2.21(リーグ7位)という成績でエースとして牽引。最速は141km/hでしたが、キレのある変化球を武器に2回を3奪三振を無失点。2番黒田をストレートで見逃し三振。折下、小山は変化球で空振り三振を奪いました。

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石川ミリオンスターズ 永水豪

打線は2回に速水と石川ミリオンスターズ喜多亮太敦賀気比高―セガサミー)の連打でチャンスを作ると新潟アルビレックスBC樋口龍之介(横浜高―立正大)のセンターへの3ランホームラン先制。喜多は今季打率.2555本塁打の活躍。名門チームでマスクを被った経験値は高く、スローイングも正確かつ素早さがあります。今年で25歳の樋口は強打のセカンドで今年は打率.354(リーグ4位)、19本塁打(2位)の活躍を見せました。この試合ではホームラン含む2安打にセカンドでも軽快な守備を見せていました。

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石川ミリオンスターズ 喜多亮太

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新潟アルビレックスBC 樋口龍之介

2番手は新潟アルビレックスBC前川哲(新潟産大附高)。今季は25試合に登板し、8勝5敗、98回1/3を投げて防御率4.12。入団5年目を迎えた前川はオーバースローで150km/h超えを記録する剛腕投手でしたが、7月にサイドに転向。サイドに転向してからも150km/h超えのストレートも健在でこの試合もMAX153km/hを記録(記事では154km/hと掲載)。1イニング目は1失点を喫しましたが、2イニング目は140後半のストレートで落ち着いたピッチングを展開。150を連発していた1イニング目より、こちらの方が目に付きました。

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新潟アルビレックスBC 前川哲

5回にも打線は暴投の1点と群馬ダイヤモンドペガサス青木颯(柏木学園高―鶴見大)の2点タイムリーで3点を追加。群馬の安打製造機の青木は今季打率.332を記録。277打数で22三振という少なさも特徴的な選手です。

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群馬ダイヤモンドペガサス 青木颯

3番手は石川ミリオンスターズの守護神、矢鋪翼(金沢向陽高)。30試合に登板し、防御率0.8113セーブ(リーグ1位)を記録。130km/h前半のストレートでしたが、バッターは空振りが多く、変化球も武器に2つの三振を奪い無失点。

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石川ミリオンスターズ 矢鋪翼

4番手は信濃グランセローズの高卒ルーキー宮野結希(堀越高)。今季は7試合に登板し、防御率3.15を記録。長身で長い手足から140km/hのストレートと落差の変化球を駆使し、1イニングを3奪三振。フォームはまだガチャガチャしていましたが、将来性というか、伸びしろは物凄く感じました。来年フォームが固まり、チームの主力になれば、ドラフトにかかっても不思議ではない投手だと思いました。

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信濃グランセローズ 宮野結希

7回にも打線は速水、坂本のタイムリーで3点を追加。選抜の4番に座った群馬ダイヤモンドペガサス速水隆成桐生第一高)はキャッチャーですが、この試合はファーストで出場し、この試合3安打。今季は打率.33114本塁打(リーグ4位)、62打点(リーグ5位)の活躍を見せました。

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群馬ダイヤモンドペガサス 速水隆成

7回、5番手は富山GRNサンダーバーズ有馬昌宏(青森北高―東日本国際大)。テイクバックがとても特徴的で今期は32試合に登板し、32回で42奪三振防御率2.81。最速142km/hのストレートで三振を奪うなど無失点。

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富山GRNサンダーバーズ 有馬昌宏

5番手は埼玉武蔵ヒートベアーズのサイドに転向し急成長した高卒ルーキー、松岡洸希(桶川西高)。今季は32試合に登板し、27回2/3で33奪三振防御率3.58。サイド転向からの成績は見事でした。この試合でもMAX148km/hをマーク。2個の三振を奪いしっかり活躍を見せました。

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埼玉武蔵ヒートベアーズ 松岡洸希

9回には栃木ゴールデンブレーブス谷津鷹明(向上高―日本体育大)、石川ミリオンスターズ神谷塁(北山高―ビッグ開発ベースボールクラブ)のヒットなどでチャンスを作り、埼玉武蔵ヒートベアーズ加藤壮太(中京高)のイムリでさらに2点を加えます。谷津は打率.345(リーグ7位)、神谷は打率.33243盗塁(リーグ1位)をマーク。2人とも内外野守れるユーティリティーも持ち合わせています。大型外野手の加藤は今季打撃が開花し、打率.3107本塁打29盗塁(リーグ4位)を記録。この試合では3安打を記録し、守備でも俊足を活かし、好プレーを何個も見せました。

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栃木ゴールデンブレーブス 谷津鷹明

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石川ミリオンスターズ 神谷塁

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埼玉武蔵ヒートベアーズ 加藤壮太

9回最後を締めたのは新潟アルビレックスBC長谷川凌汰福井商高―龍谷大)。今季は11勝(リーグ4位)1敗防御率2.05(リーグ4位)。最速150km/hを記録したストレートを武器に1つの三振を奪い三者凡退。見事試合を快勝で締めくくりました。

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新潟アルビレックスBC 長谷川凌汰

どの選手も持ち味を発揮し、各スカウトにアピールできたのではないでしょうか。1ヵ月後のドラフトを楽しみにしています。

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3塁コーチ 福井ミラクルエレファンツ 田中雅彦監督

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読売ジャイアンツBCリーグ選抜 ジャイアンツ球場

BC 030 030 302|11 永水、前川、矢鋪、宮野、有馬、松岡、長谷川―喜多、坂本

読売 001 000 000|1  横川、ラモス、山下亜、山上、橋本、山川、田中優、巽―小山、広畑

 

  読 売  打安点    BC選抜  打安点

3  笠 井 200  8   加 藤 632

64 黒 田 410  7   村 松 410

7  モ タ 320  6   青 木 512

8  村 上 300  3   速 水 532

45 折 下 200  2   喜 多 310

56 比 嘉 400  (2) 坂 本 211

9  荒 井 400  45  樋 口 523

D2 広 畑 310  59  谷 津 520

2D 小 山 300  D   今 村 200

            (HD)秋 庭 100

            94  神 谷 430

 

投手成績

読 売 回   安球振責 BC選抜 回  安球振責

横 川 3   4003  永 水 2  2130

ラモス 1   1010  前 川 2  1311

山下亜 0.1 1303  矢 鋪 1  1020

山 上 0.2 1010  宮 野 1  0130

橋 本 1   1020  有 馬 1  0110

山 川 1   3133  松 岡 1  0020

田中優 1   2020  長谷川 1  0010

 巽  1   3102

19.09.22 秋季高校野球群馬県大会準々決勝 前橋育英―伊勢崎清明

伊勢崎清明の先発はサウスポーの加川。立ち上がり制球が定まらず、初回先頭の飯野にストレートの四球を与えると、2番髙橋は送りバントでピッチャー前に転がすも、ベースカバーが遅れセーフに。3番諸田もヒットで繋ぎ無死満塁とし、4番須永犠牲フライ、5番安藤内野ゴロの間の得点で2点を先制されます。

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伊勢崎清明 先発加川

前橋育英の先発はこちらもサウスポーの菊池。こちらも初回は制球に苦しみ、2アウト1塁から4番山田に死球、5番中澤にはストレートの四球と満塁のピンチを作りますが、6番飯塚をキャッチャーゴロに打ち取りピンチを脱します。

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前橋育英 先発菊池

主導権を握った前橋育英は3回、1アウトから2番髙橋がヒットで出塁し、盗塁を成功させ、2アウト2塁とすると、4番須永の打球は三遊間へ。これをショートがファンブルし、スタートしていた髙橋が一気にホームを陥れ3点目を入れます。5回にも1アウトから3番諸田がフェンス直撃の3ベースで出塁すると、5番安藤の代打半田ライトへのタイムリ4点目を入れます。

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3安打1盗塁の活躍を魅せた前橋育英 髙橋

初回は制球を乱した、前橋育英菊池ですが、2回以降はストライク先行で4イニングで2安打5奪三振無失点と伊勢崎清明打線を抑えます。しかし6回、先頭の3番長瀬に2ベースを浴びると、4番山田にもヒットを繋がれ、無死1、3塁。1アウト後、6番飯塚ライトへの2ベースで伊勢崎清明1点を還されます。

 

ここで菊池から2年生サウスポー武藤にスイッチし、7番加川はピッチャーゴロ。3塁ランナーが飛び出し挟殺プレーに持ち込みますが、キャッチャーがサードへ悪送球。この間に得点し、もう1点伊勢崎清明が還します。

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前橋育英 2番手武藤

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伊勢崎清明 2番手清水

伊勢崎清明は6回から1年生長身右腕清水がマウンドに。その清水から前橋育英は点を取られた後の7回、1アウトから2番髙橋が3ベースで出塁すると、3番諸田は四球。4番須永の場面で暴投で髙橋が生還(これはキャッチャー止めてほしかった)、5番山口の打球をショートがファンブルし、さらに1点を加え、再び4点差としました。

 

主導権を終始握った前橋育英。伊勢崎清明に7回、9回と得点を許しますが、落ち着いた試合運びで前橋育英準決勝に進出しました。

 

伊勢崎清明は守備面でのミスが多すぎました。エラーもそうですが、暴投やベースカバーの遅れ、初回は須永の犠牲フライの場面でセンターが返球しますが中継が乱れ、各ランナーに進塁を許すなど、見えないミスも目立ちました。それでも打線の粘りと2番手で好投した清水など印象に残ったところもあります。

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2安打を放った伊勢崎清明キャプテン長瀬

前橋育英は伊勢崎清明とは対照的に守備での好プレーが目立ちました。初回先頭の藤田のセンターへ抜けそうな当たりをセカンド飯野がスライディングキャッチでアウトにし、2回にも一塁線を抜けそうな当たりを諸田が横っ飛びで防ぐなど、不安定だった菊池を救いました。特にセカンドの飯野は再三いい反応で好プレーを見せていました。

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好プレーを見せた飯野

次の対戦相手は健大高崎です。攻守に高いプレーを見せる両チームがどのような試合を展開するか楽しみです。

 

 

秋季群馬県大会準々決勝 前橋育英―伊勢崎清明 桐生球場

育英 201 010 200|6 菊池、武藤―須永

清明 000 002 101|4 加川、清水―山田

 

 前橋育英  打安点  伊勢崎清明  打安点

4  飯 野 400  78  藤 田 410

8  髙 橋 530  4   須 藤 210

3  諸 田 320  (H4)根 岸 310

2  須 永 401  6   長 瀬 521

7  安 藤 201  2   山 田 321

(H)半 田 111  (R) 藤 見

(9)山 口 200  5   中 澤 400

5  井 上 420  89  飯 塚 521

6  野 村 310  19  加 川 310

97 佐 藤 400  (R9)福 田

1  菊 池 200  (H) 金 子 110

(1)武 藤 100  (R7)大 澤

            3   山 本 400

            9    磯  100

            (1) 清 水 100

 

投手成績

前橋育英 回   安球振責 伊勢崎清明 回  安球振責

 菊 池 5.1 6251   加 川 5  6353

 武 藤 3.2 4262   清 水 4  3211

19.09.22 秋季高校野球群馬県大会準々決勝 健大高崎―前橋商

今夏は初戦で涙をのんだ健大高崎と準優勝の前橋商の一戦。

 

先手を取ったのは前橋商。2回、制球が定まらない健大高崎の先発、下から先頭の星野がヒットで出塁し、パスボールとバントなどで2アウト3塁とすると、8番ピッチャーの伊藤がレフト頭上を越えるイムリー2ベースで前橋商が先制。さらに続く9番櫻井、1番小池も連続タイムリーでこの回3点を取ります。

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先制タイムリーを放った前橋商 先発伊藤

しかしその裏の健大高崎の攻撃。先頭の安齋が四球で塁に出ます。1アウト後、6番中田センターへの2ベースで一気に安齋がホームインし、1点を還すと、続く7番山畑ライトへ上手く運ぶ2ベースでさらに1点。2アウト後、9番イムリですぐさま同点に追いつきます。

 

3回から前橋商は右の大澤にスイッチしますが、2アウト2塁から再び、中田タイムリーヒット山畑の一塁線を抜ける2ベースで健大高崎が2点を勝ち越します。

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3安打2打点と活躍した健大高崎 中田

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4打数4安打2ベース2本と3ベース1本と大暴れの健大高崎 山畑

健大高崎先発の下は3回以降はストライク先行で許したランナーは僅かに1人。落差のある変化球は空振り率は相当あったように思います。

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健大高崎 先発下

健大高崎は5回にも4回からリリーフしている茂田から5番小澤ライトへのソロホームラン、8番戸丸イムリー内野安打で2点を加えます。

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リリーフで力投する前橋商 茂田

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5回ソロホームランを放った健大高崎 1年生小澤

6回からリリーフしている長谷川が2イニングを0に抑えて、7回健大高崎は2アウト1、2塁から8番戸丸が、レフトスタンドに飛び込む3ランホームランコールドゲームが成立。健大高崎ベスト4に進出した。

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健大高崎 2番手長谷川

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3ランホームランを放った戸丸を出迎えるチームメイト

前橋商は3点を先制したものの、投手陣が健大高崎打線を抑えきれませんでした。逆に健大高崎の下はその後は安定したピッチングで前橋商に付け入る隙を与えず3イニング0を並べました。ストレートでの見逃し三振も多く、もう一つ成長していけばプロも狙えるピッチャーだと思います。


秋季群馬県大会準々決勝 健大高崎―前橋商 桐生球場

前橋商業 030 000 0|3  伊藤、大澤、茂田―唐澤

健大高崎 032 020 3|10 下、長谷川―戸丸

 

  前橋商  打安点   健大高崎  打安点

6  小 池 311  8   戸 澤 410

4  茂 木 400  3   木 川 300

7  石 原 200  (H7)渡 邊 100

2  唐 澤 300  7   伊 計 200

9  星 野 320  (1) 長谷川 100

3  初 見 100  93  安 齋 300

8  船 津 200  4   小 澤 311

1  伊 藤 111  5   中 田 432

(1)大 澤      6   山 畑 442

(H)野 口 100  2   戸 丸 424

(1)茂 田 100  179  下  321

5  櫻 井 211

 

投手成績

前橋商 回   安球振責 健大高崎 回  安球振責

伊 藤 2   3113   下  5  4353

大 澤 1   2102  長谷川 2  1220  

茂 田 3.2 7125