富士重工を都市対抗準優勝に導いたことのある水久保監督が市立太田に監督就任して3年目。なかなか結果が出なかったチームでしたが、今年の春は3回戦でシード校の前橋工を延長で振り切り勝利。準々決勝では桐生第一相手にコールド勝ちを収めました。着実に力をつける公立校が11年ぶりの関東大会を決められるか。
市立太田の先発は名田。インステップからストレートをぐいぐいバッターに投げ込むに投げ込むサウスポーです。初回1番の河田をストレートで三振に打ち取ると、2番中里、3番柴田も打ち取り三者凡退の上々のスタートをきります。
2季連続決勝進出を目指す関学大附の先発は190センチ近い身長から投げ下ろす右オーバーの高橋。1番山村、2番中山裕を打ち取り、3番今井には変化球で三振を奪いこちらも三者凡退スタートをきります。
関学大附は2回。1アウトから5番長島がセンター前ヒットで出塁すると、その後2アウト1、3塁となり、8番岡本が三遊間をしぶとく破るタイムリーで先制します。
その裏の市立太田。先頭の4番山城がセンター前ヒットで出塁。5番菊地が送り、6番萩谷もセンター前ヒットでチャンスを広げます。しかし7番生方はストレートで三振。8番名田は四球で満塁としますが、9番加藤も三振に打ち取り、関学大附の高橋に軍配が上がります。
ピンチを凌いだ関学大附は直後の3回に名田を攻めます。1アウト1、3塁から4番来須の2ベースで1点、2アウト後6番貝原がセンターに抜けるタイムリーでさらに2点を追加し、リードを広げます。
市立太田は5回。4回からリリーフしている右サイドの森戸から、1アウト2塁のチャンスを作ると、1番山村がレフトへのタイムリーで1点を還します。続く2番中山裕もセンターへヒットを叩くと1塁ランナーの山村が3塁を狙いますが、センター岡本の好返球でアウトとなり、チャンスが潰えます。
7回には1点を失い、4点ビハインドで迎えた7回裏の市立太田。6回からリリーフしている藤家を攻め、1アウト2、3塁のチャンスとすると、1番山村がレフト前のタイムリーで1点を還すと、2番中山裕のファーストゴロの間にさらに1点を還します。2アウト2塁となり3番今井は初球のストレートを叩き、これがレフトスタンドに入る2ランホームランとなり、この回一挙4得点を上げ同点とします。
同点とされた関学大附は直後の8回、先頭の6番貝原がショート今井のエラーで出塁すると、2アウト1、2塁となり、1番河田はサードへのボテボテの当たり、これが内野安打となり、関学大附が勝ち越します。その後も2番中里、3番柴田のタイムリーで関学大附も4点を奪いリードします。
市立太田もその裏に代打金子のタイムリーで2点差に迫るも、9回は8回途中からリリーフした柴田に抑えられ、関学大附が2季連続の決勝へ進出しました。
市立太田はこの春の大会は打線が活発でこの試合も4点ビハインドを追いつきました。昨年からレギュラーの選手も多く、水久保監督のもと、最後の夏どこまで完成度を上げられるか楽しみです。
2季連続で決勝進出の関学大附はこの春、高橋が戻ってこれたのは大きな収穫でしょう。さらに厚みを増した投手陣で関東大会を戦ってきてほしいです。
関学大附 013 000 140|9 高橋(3)、森戸(2)、藤家(22/3)、柴田(11/3)
市立太田 000 010 420|7 名田(60/3)、金井(1)、藤生(1)、菊地(1)
関学大附 打安点 市立太田 打安点
7 河 田 411 2 山 村 522
6 中 里 422 78 中山裕 511
51 柴 田 422 6 今 井 512
2 来 須 511 9 山 城 510
3 長 島 520 31 菊 地 300
4 貝 原 412 5 萩 谷 430
9 砂 永 500 4 生 方 300
8 岡 本 431 1 名 田 000
1 高 橋 100 (1) 金 井
(H)小 島 000 (H7)武 井 220
(1)森 戸 8 加 藤 200
(H)鎌 田 100 (1) 藤 生
(1)藤 家 000 (H) 金 子 112
(5)増田海 100 (R3)中山颯
投手成績
関学大附 回 安三四責 市立太田 回 安三四責
高 橋 3 2410 名 田 6.0 8235
森 戸 2 3211 金 井 1 0000
藤 家 2.2 6016 藤 生 1 3010
柴 田 1.1 0000 菊 地 1 1300