きゅーいちのあれ(仮)

だいたい野球のこと

春季群馬県大会2回戦 前橋育英―東農大二 夏への視界良好

昨秋6季連続県優勝、4季連続甲子園を目指した前橋育英。しかし、準々決勝で藤岡中央に延長14回1―2で敗れ、その道が閉ざされました。一冬越え、三連覇を目指すチームがどのような野球を見せるのか。

 

前橋育英の先発は昨秋もエースナンバーを背負った、右オーバーの恩田。この試合はストレートが冴えていました。初回、1番吉井、2番諸藤をストレートで空振り三振。3番の大河原をセカンドゴロに打ち取り、素晴らしい立ち上がりを見せます。

 

東農大二の先発も右オーバーの生田。こちらはストレートとスライダーのコンビネーションで初回三者凡退に抑えます。

 

生田は2回。4番小池をストレートで空振り三振、5番梅澤をストレートで見逃し三振に取り、2アウトを取りますが、6番柳澤、7番森脇に連続ヒットを打たれ、ピンチを招きます。しかし、8番恩田を初球、ストレートでサードゴロに打ち取り、0で切り抜けます。

 

東農大二は3回。1アウトから8番瀬間がチーム初ヒットとなるレフト前ヒットで出塁します。上位に繋ぎたい9番生田でしたが、初球を叩くもセカンドゴロ、2塁封殺。1番吉井に還りますが、吉井は変化球を空振り三振。前橋育英先発恩田が早くも4つ目の三振を奪います。

 

前橋育英はその裏。先頭の9番笹澤がレフト線への2ベースで出塁。1番川原サード方向へのバント。これがセーフとなり0アウト1、3塁のチャンス。2番キャプテンの北原はストレートをライトへ運び、これが犠牲フライとなり、前橋育英先制します。続く3番久保は、初球、左中間を破る打球を放ち、1塁ランナーの川原が悠々生還。追加点を挙げます。

 

前橋育英は続く4回にも、6番柳澤、7番森脇の連打などで1アウト1、3塁とすると、9番笹澤ピッチャー強襲のタイムリ1点追加東農大二は生田からサウスポーの阿部航にスイッチしますが、1番川原は四球、1アウト満塁から2番北原レフト前タイムリでさらに2点を追加し、この回3点を挙げます。

 

先発の恩田は5回に初めてスコアリングポジションにランナーを置きますが、8番瀬間をショートライナーに打ち取り、5回を投げ2安打5奪三振無四球無失点と完璧なピッチングを見せます。

 

6回からはサウスポーの石塚がマウンドに。石塚も2回を投げ、無安打無失点ピッチングを展開し、東農大二に点を与えません。

 

前橋育英は6回にも9番笹澤犠牲フライで1点。7回には2アウト満塁から1番川原はショートへのフライ。この打球が太陽と重なってしまったか、ショートが落球し、記録はヒットで7点目。前橋育英が投打に隙を見せず7回コールド勝ちを収めました。

 

今年の前橋育英は2016年と重なります。前の年の秋は県大会で0―1と敗れましたが、春には県大会優勝すると、地元で開催された関東大会は次々に強豪校を破り、優勝。勢いそのままに、夏の県大会でも優勝を果たし、甲子園出場しました。あくまでも目標は夏。三連覇へ向けての視界は良好とみれた試合でした。

 

春季群馬県大会2回戦 高崎城南球場

東農大二 000 000 0|0 生田(31/3)、阿部(0/3)、古舘(31/3)

前橋育英 002 301 1|7 恩田(5)、石塚(2)

 

 東農大二  打安点  前橋育英  打安点

2  吉 井 200 8  川 原 321

8  諸 藤 300 6  北 原 313

6  大河原 300 9  久 保 421

5  齋 藤 300 2  小 池 400

3  阿部桂 310 7  梅 澤 300

4  狩 野 200 (1)石 塚

9  角 田 100 (H)上 原 000

(1)阿部航     (R)丸 山

(1)古 舘 000 3  柳 澤 430

7  瀬 間 210 5  森 脇 430

19 生 田 200 17 恩 田 410

           4  笹 澤 322

 

投手成績

東農大二 回   安三四責 前橋育英 回  安三四責

 生 田 3.1 8205  恩 田 5  2500

 阿 部 0.0 1010  石 塚 2  0110

 古 舘 3.1 5122  

春季群馬県大会1回戦 前橋商―大間々 公立復興へ勝負の年

前橋育英健大高崎が台頭し、公立高校の影が薄れてしまった群馬県。今年の公立一番手となりそうなのは前橋商業です。2年前の1年生大会、若駒杯では桐生第一前橋育英と群馬が誇る私立を倒して優勝を果たしました。その時の選手が3年生として最後の1年に挑みます。

 

前橋商の先発は右オーバーの下境。いきなり大間々の1番小林雄にヒットを打たれると、続く2番石井の送りバントファンブルし、0アウト1、2塁とします。3番小林大も送りバントを敢行しますが、ピッチャー前に転がり、これを下境が3塁へ送り封殺し冷静に対処します。その後も4番山後、5番青木を打ち取り、下境が0で終えます。

 

大間々の先発は左のオーバー小林大。前橋商の1番都丸がレフト前ヒットで出塁すると、2番中島が送りバントで2塁へ。2アウト後、4番岩崎センターへ痛烈な当たりを放ち、都丸がホームイン。前橋商が1点を先制します。

 

先制された大間々は2回。先頭の6番淺野がセンター前ヒットで出塁し、7番黒澤の送りバントで2塁とすると、8番西島はセカンドへいい当たりを放ちますが、正面のライナーとなり、2塁ランナーも還れずチャンスをつぶします。

 

前橋商の先発、下境はストレートの制球が不安定でしたが、変化球でカウントを取り、打たせて取るピッチングで4回を0に終えます。

 

5回からは前橋商は右サイドの松村。緩急をつけ、大間々打線を翻弄し、3回を1安打に抑える完璧なピッチングを見せます。

 

前橋商打線はコツコツと得点を重ね、6回には0アウト1塁から1番都丸センターフェンス直撃のヒット。打球が転々としている間に、快足を飛ばし、ランニングホームランを記録します。

 

7回には2アウト1,2塁で再び都丸が打った瞬間それと分かるレフトへ3ランホームラン9点目を入れ、前橋商7回コールドの快勝を果たしました。

 

前橋商が強さを見せつけた試合となりました。打撃の他にも随所に見せる守備での好プレーも光り、よかったです。中々突破できない私立の壁を超えることができるか期待したいです。

 

大間々は部員不足で大会に出られないときもありましたが、今年も1年生が多く入ったようで安心しました。スイングの鋭さや守備での球際の強さが際立ち、夏までにどんな成長するのか楽しみです。

 

春季群馬県大会1回戦 高崎城南球場

大間々 000 000 0|0 小林大(7)

前橋商 110 202 3|9 下境(4)、松村(3)

 

  大間々  打安点  前橋商   打安点

6  小林雄 320 5  都 丸 535

5  石 井 200 4  中 島 300

1  小林大 300 6  吉田晃 421

2  山 後 300 2  岩 崎 421

8  青 木 300 7  戸 塚 310

9  淺 野 320 3  温 井 200

7  黒 澤 200 (H)飯 島 100

4  西 島 200 8  神 道 420

3  根 岸 200 9  真 藤 430

           (R)新 井

           1  下 境 111

           (H)小 松 111

           (1)松 村 110

           (H)吉田蓮 110

 

投手成績

大間々 回  安四三責 前橋商 回  安四三責

小林大 7  17109 下 境 4  3010

            松 村 3  1040

2017→2018 群馬の選手の進路

【投手】

・山上 信吾(常磐高→読売育②)

ダイナミックなフォームから力強いストレートを投げ込む右腕。投手歴も浅く伸びしろがある。夏は怪我もあり本調子ではなかったが、悔しさも糧にまずは支配下を目指す。

  • 主な経歴 17夏県ベスト8 17春県ベスト8 16秋県ベスト8

 

仙波 涼人(常磐高→SUBARU)

低めの制球力と緩急を織り交ぜたピッチングが持ち味のサウスポー。春、夏と前橋育英を苦しめ、名を馳せた。地元でさらに力を磨き、山上に追いつきたい。

  • 主な経歴 17夏県ベスト8 17春県ベスト8 16秋県ベスト8

 

・皆川 喬涼(前橋育英高→中央大)

バネのある体から繰り出す最速149km/hのストレートが武器の急成長を遂げた右腕。プロからも高い評価を受けたが、進学を選択。東都で1年目から活躍したい。

  • 主な経歴 17夏甲子園3回戦 17春甲子園2回戦 16夏甲子園2回戦 16春関東優勝

 

・根岸 崇裕(前橋育英高→立教大)

190cmを超える身長から投げ下ろすストレートが武器の未完の大器。高校では実績は残せなかったが、大学でさらなる成長を。

  • 主な経歴 17夏甲子園3回戦 17春関東2回戦 17春甲子園2回戦

 

・吉澤 悠(前橋育英高→SUBARU)

小柄ながらキレのある速球を放つ右腕。一昨年の夏の甲子園からマウンドでは悔しい思いをし続けた。自分の武器をさらに磨き、ドームで快投する。

  • 主な経歴 17夏甲子園3回戦 17春甲子園2回戦 16夏甲子園2回戦 16春関東優勝

 

小野 大夏(健大高崎高→Honda)

捕手も経験したことがある本格派右腕。自身最大の武器である球速をさらに伸ばし、絶対的なピッチャーになりたい。

  • 主な経歴 17夏県準優勝 17春県準優勝 17春甲子園ベスト8 16夏県準優勝

 

・石井 将希(桐生第一高→上武大→阪神育①)

最速146km/hを誇る左腕。大学2年春にはリーグ4勝上げたが、その後は徐々に登板数が少なくなり、実績を上げられなかった。それでも育成で指名され、這い上がりをみせたい。

  • 主な経歴 15大学選手権ベスト4 15春新人賞 13夏県3回戦

 

宮川 哲(東海大山形高→上武大東芝)

ノビのあるストレートと緩急を使ったピッチングが武器の右腕。昨秋は指名漏れも今年3月のスポニチ大会では自己最速の150km/hをマーク。2年後を見据える。

 

大出 翔一(館林高白鴎大JR東日本)

空振りが取れるストレートと制球力が武器の右腕。大学4年秋に肘痛が発症。手術を行い1年のブランクを経ての入社となった。ブランクを吹き飛ばす活躍を。

 

沼田 拓巳(大垣日大高→名古屋産業大→エディオン愛工大OB BLITZ→ドジャース/マイナー→BC群馬→BC石川→ヤクルト⑧)

最速155キロのストレートが武器の右腕。様々な経験を経て、NPB入りを果たした。その経験も武器に大暴れしたい。

  • 主な経歴 16独立日本一

 

【捕手】

西村 凌(青森山田高→SUBARUオリックス)

高校時代はプロ注目の強肩強打の捕手として鳴らした。社会人では俊足も活かし外野手としてもプレー。ユーティリティーを磨き出場機会を伸ばしたい。

  • 主な経歴 16日本選手権2回戦 13夏県ベスト4

 

内野手

・湯浅 大(健大高崎高→読売⑧)

フットワークの良さを活かした守備範囲の広さは1級品のショート。走塁、守備は高い評価を受けているだけに打撃を伸ばし、一軍でプレーしたい。

  • 主な経歴 17夏県準優勝 17春県準優勝 17春甲子園ベスト8 16夏県準優勝

 

安里 樹羅(健大高崎高→東北福祉大)

積極的なバッティングが持ち味のセカンド。パンチ力も備え、俊足を活かした守備力などセンスが光る。東北の地でさらに磨きをかけたい。

  • 主な経歴 17夏県準優勝 17春県準優勝 17春甲子園ベスト8 16夏県準優勝

 

飯島 大夢(前橋育英高→日本体育大)

独特なフォームから豪快な一打を放つスラッガー。昨夏の甲子園では左手首を骨折しながらも、山梨学院高戦で1本塁打含む3安打。体を万全にし、大学でも一発を放つ。

  • 主な経歴 17夏甲子園3回戦 17春県優勝 17春甲子園2回戦 16夏甲子園2回戦

 

鏑木 風雅(桐生第一高→上武大)

広角に打ち分けるバッティングが持ち味のショート。下級生時代は順風満帆な活躍も自身の代では県大会で僅かに1勝。強豪で1から鍛える。

  • 主な経歴 17夏県2回戦 16春甲子園1回戦

 

・中島 淳(作新学院東洋大)

前橋シニアから強豪校に進学。チャンスに強い4番として2度の甲子園出場に貢献した。東都の名門でさらに力を磨く。

  • 主な経歴 17夏甲子園1回戦 17春甲子園2回戦 17秋関東優勝

 

・周東 佑京(東農大二高→東農大北海道オホーツクソフトバンク育②)

俊足を活かした打撃と内外野守れる守備が持ち味。大学1年から頭角を現し、レギュラーの座を守り抜いた。まずはファームで実績を残し、支配下登録へ。

 

原澤 健人(前橋工高東洋大SUBARU)

大柄な体格から放つ長打が持ち味。大学では1年春から出場するも、その後は低迷。しかし4年秋にようやく初本塁打、全国でも2本塁打を打ち名を轟かせた。地元に戻り再び花を咲かせる。

 

小豆澤 誠(飛龍高→上武大JX-ENEOS)

匠な守備が光る遊撃手。守備能力は既に一級品であり、打撃でも3月の千葉ロッテとの練習試合で先頭打者本塁打、9回には逆転満塁本塁打を放つ離れ業。アピールを続けていきたい。

 

鳥巣 誉議(久留米商高→上武大JFE東日本)

高いミート力を誇る三塁手。1年春から打率.414を記録したバッティングをさらに伸ばし、社会人でも活躍する。

 

土谷 恵介(前橋育英→中央大→鷺宮製作所)

広い守備範囲が持ち味のショート。本職のショートの他にもセカンド、ファーストをこなし、打撃でも17年秋に首位打者を獲得した。

 

【外野手】

丸山 和郁(前橋育英高→明治大)

走攻守投、四拍子揃った身体能力が高い外野手。甲子園では1大会盗塁記録に並んだ。世界の舞台も経験し、次のステージでも走り回りたい。

  • 主な経歴 17U-18代表 17夏甲子園3回戦 17春甲子園2回戦 16夏甲子園2回戦 16春関東優勝

 

島田 海吏(九州学院高→上武大阪神)

大学球界屈指の俊足と高い出塁率を誇る外野手。高校大学合わせて6度の全国大会出場、3度の日本代表に選ばれた。1年目からレギュラー争いに加わりたい。

 

第90回記念選抜高等学校野球大会、2018年春の甲子園ベスト8予想、寸評

ベスト16予想、ベスト8予想

 

①【(東筑聖光学院)―東海大相模静岡駒大苫小牧

  • 地区優勝校が4校ひしめく激戦区。東筑は昨夏に引き続きエースの石田が牽引。石田を含めレギュラー5人が残り、この激戦区を勝ち上がりたい。聖光学院は昨年からレギュラーの矢吹をはじめ、須田、五味などの強力打線が引っ張る。東海大相模は1年から4番を張る森下、怪我から復帰のエース齋藤と投打に盤石の体制。静岡はトップバッターの村松が足でかき回し、3番黒岩、4番成瀬がしっかりと仕事したい。駒大苫小牧は道大会全試合で二桁安打を記録した打線が武器。粘り強さも定評があり接戦をものにしたい。

②【日本航空石川膳所明徳義塾中央学院

  • ここも地区優勝校が3校集まった。日本航空石川は昨夏の中軸メンバーが残り、全国でも屈指の打線。大橋、重吉、杉本の三本柱がしっかり抑えたい。膳所は話題になったデータ野球を駆使し、エースの手塚がロースコアに持ち込みたい。神宮を制した明徳義塾はエースの市川が県大会から全試合を投げ抜いた。甲子園でも鉄腕ぶりを発揮したい。関東を制した中央学院は4番でエースの大谷に期待がかかる。神宮での再戦となった明徳にリベンジだ。

③【(英明國學院栃木)―延岡学園智辯和歌山―富山商】

  • 英明の2年生エース黒河も県大会から全試合を投げ抜いた。堅守も持ち味に黒河を盛り立てたい。國學院栃木は水澤、渡邊、宮継投で勝ち上がってきた。粘り強く接戦をものにしていきたい。延岡学園はエースの上野が投打の柱。打線は1番椿原がチャンスを作り4番小幡がしっかり還す。智辯和歌山の強力打線は今年も健在。秋には怪我で出場できなかった林も復帰。さらに勢いが増す。富山商はエースの沢田が強力打線を封じ込めたい。

④【智辯学園日大山形、下関国際―創成館

  • 智辯学園は秋公式戦打率4割を超える。2年ぶりの頂点を狙う。日大山形はエース佐藤は秋の公式戦で安定したピッチングをみせた。2年生キャッチャーの渡部が上手くリードしていく。下関国際は昨夏甲子園に出場したレギュラーメンバーが7人残る。鶴田が投打の大黒柱として活躍する。神宮準優勝の創成館は川原、七俵、伊藤、戸田とタイプの違う投手が揃っている。26盗塁を記録した足も武器に勝ち上がる。

⑤【(明秀日立―瀬戸内)―高知、大阪桐蔭伊万里

  • 明秀日立は本格派右腕細川が投打の柱。ショートの増田は好走守三拍子揃う注目内野手瀬戸内は中国大会1試合4本塁打を放った門叶が中心。甲子園でもアーチを描けるか。高知はエースの中屋が安定した投球を見せた。キャプテンが怪我で不在の中チームを引っ張りたい。大阪桐蔭は投打に隙が無い。盤石な試合展開で連覇を狙う。伊万里のエース山口修は制球力が武器。自分の投球をしっかり貫いていきたい。

⑥【花巻東東邦彦根東慶應義塾

  • 花巻東は2年生投手西舘に期待がかかる。一冬越えどれだけ成長したか。東邦は秋季大会打率.398、23本塁打、53盗塁と圧巻。エース扇谷をしっかり援護する。彦根東は昨夏甲子園のマウンドも経験している増居、原が残る。経験値も武器に再びマウンドで躍動したい。慶應義塾はサウスポーの生井、渡部を中心に接戦を勝ち上がる。

⑦【(由利工―日大三)―三重、乙訓―おかやま山陽】

  • 由利工のエース佐藤亜は注目投手。ロースコアに持ち込み粘り強く戦いたい。日大三、伝統の強打は今年も健在。投手陣も二刀流の中村、2年生ながら最速145を誇る井上が締める。三重は右サイドの福田が秋季大会で活躍。速球派右腕定本が復調すればさらに幅が広がる。乙訓は右の川畑、左の富山の二枚看板が安定。初出場の勢いそのままに戦っていく。中国覇者のおかやま山陽は中国大会決勝で9点差を逆転勝ち。打率4割を超える選手が4人おり、どこからでも点が取れる打線だ。

⑧【松山聖陵近江星稜―富島】

  • 松山聖陵は身長190センチの土居がエース。一冬越えて未完の大器がどれほど成長したか。近江は4番北村を中心に強力打線が武器。林、金城の継投で逃げ切る。星稜は2年生エース奥川の好投に期待がかかる。聖地でも三振を量産できるか。富島は2番のキャプテン中川は秋季大会打率.553を記録。キャプテンを起点に九州大会の勢いを再現する。

NPB観戦履歴(通算14勝24敗)

09/8/27 ○4―0 vs埼玉西武西武ドーム

10/7/11 ●4―8 vs埼玉西武西武ドーム

  • 天敵帆足を草野のタイムリーなどでノックアウトするも、永井が坂田に2打席連続本塁打を浴びるなど6失点。

11/6/25 ○9―1 vs埼玉西武西武ドーム

  • 田中が8回12奪三振1失点の好投。打線も14安打9得点と涌井とのエース対決を制した。

11/9/18 ●1―2× vs埼玉西武西武ドーム

  • 長谷部と西口の投げ合い。1―1のまま西口が9回を投げ切り、その裏、栗山の打球を横川が取れず、記録はタイムリーでサヨナラ負け。

12/5/3 ●1―6 vs埼玉西武西武ドーム

  • 美馬がプロ初先発も6失点。相手先発の小石は7回無失点でプロ初勝利。

13/4/27 ○9―2 vs埼玉西武西武ドーム

  • 嶋が岸から先制3ラン。その後も森山のタイムリー、松井の3ランで突き放した。ルーキー則本が7回1失点で球団500勝に貢献。

13/8/17 ●2―3× vs埼玉西武西武ドーム

  • 9回に枡田のソロホームランで追いつくも、その裏に大崎にサヨナラタイムリーを浴び敗戦。あの花デー。

14/6/8 ●1―5 vsDeNA(横浜スタジアム

  • 嶋のソロホームランで先制もブラックリーが筒香に2ランを浴びるなど乱調。打線は山口に5安打1得点。グリエル初出場試合。

14/9/15 ●1―9 vs埼玉西武西武ドーム

  • 山川が辛島からプロ初ホームラン。打線も岸から1得点。

15/4/16 ●4―8 vs埼玉西武(大宮)

  • 松井稼が3回に勝ち越しホームランを放つも、先発横山が5回を投げ切れず5失点。

15/6/3 ○5―3 vs東京ヤクルト(神宮)

  • 美馬が5回2失点でようやく今季初勝利。9回にはフェルナンドがプロ初ホームラン。

16/3/29 ●2―12 vs千葉ロッテQVCマリン

  • 辛島が粘投も7回に鈴木がパリーグ今季初ホームランとなる2ラン。続く8回にも2ランを放ち大敗。

16/5/26 ●0―4 vs埼玉西武(大宮)

  • 髙橋光成が3安打完封。楽天はこの年最大連敗となる9連敗目を喫す。

16/9/17 ●1―3 vs埼玉西武西武プリンスドーム

  • 則本が6回3失点も打線は菊池に抑えられ、敗戦。

16/9/18 ○10―2 vs埼玉西武西武プリンスドーム

  • 打線が20安打10得点の大勝。6回にはペレスが3ラン。安樂が8回1失点の好投。

17/4/8 ○7―4 vs千葉ロッテZOZOマリン

  • 6回に嶋が勝ち越しタイムリー。美馬が6回途中2失点の好投。

17/4/18 ○2―0 vs埼玉西武(大宮)

  • 辛島が6回無失点の好投。その後も森原、ハーマン、松井裕の無失点リレー。

17/5/20 ○2―0 vs千葉ロッテZOZOマリン

  • 美馬が9回無失点も打線の援護なく勝ちが付かず。しかし、延長12回表に初スタメンのルーキー田中がレフトへ値千金のプロ初ホームラン。

17/5/21 ●2―3 vs千葉ロッテZOZOマリン

  • 茂木がプレイボールホームランもその後打線が沈黙。8回にここまで好投していた岸が鈴木に逆転2ランを浴び、敗戦。

17/6/15 ●2―6 vs東京ヤクルト(神宮)

  • ウィーラーが先制ソロホームランもその後打線が沈黙。8試合連続二桁奪三振を記録を継続していた則本が先発も7回6失点。記録も途絶えた。原樹がプロ初完投勝利。

17/8/15 ●8―17 vs埼玉西武メットライフドーム

  • コラレスが初登板初先発も3回5失点の誤算。4回にオコエのタイムリー、5回に枡田の2ランホームランで追いつくも、後続の投手も次々に打たれ、16安打13四死球17失点と乱れた。この試合から大型連敗がスタート。

17/8/16 ●0―5 vs埼玉西武メットライフドーム

  • 美馬が最後まで投げ切るも5失点と波に乗れず。打線は岡本に沈黙。

17/9/2 ●1―3 vs福岡ソフトバンクヤフオクドーム)

  • 辛島が7回2失点も打線が4安打1得点と沈黙。9連敗目を喫した。

17/9/3 ●0―1× vs福岡ソフトバンクヤフオクドーム)

  • 則本と和田の投げ合い。9回まで則本が0に抑えるも最後はデスパイネにサヨナラタイムリーで敗戦。この年最大連敗となる10となった。

17/10/14 ●0―10 vs埼玉西武メットライフドーム

  • CS1st1戦目。則本先発も4回7失点の大誤算。打線も菊池に5安打無失点と抑えられ完敗。

18/3/31 ●2―6 vs千葉ロッテZOZOマリン

  • 先発美馬が3回途中5失点と試合を作れず。打線もボルシンガーに7回途中1得点。

18/4/1 ●4―5 vs千葉ロッテZOZOマリン

  • プロ初登板初先発の池田が3回途中4失点。打線は1点差にまで迫るも敗戦。

 18/4/20 ○5―2 vsオリックス楽天生命パーク)

  • 1点ビハインドの6回に代打茂木が押し出し四球。さらに満塁から嶋が走者一掃タイムリー2ベースで勝ち越し。投げては先発則本が2失点完投勝利。

18/4/28 ●3―7 vs埼玉西武メットライフドーム

  • 則本が6回まで2失点に抑えるも7回に4失点と力尽きた。チームは5連敗。

18/4/29 ●4―16 vs埼玉西武メットライフドーム

  • 銀次、藤田のタイムリーで2点を先制するも、藤平が3回に同点、5回に山川に2ランをあびるなど5失点。その後も投手陣が崩壊し、チームは6連敗。

18/6/30 ○9―1 vs埼玉西武メットライフドーム

  • 2回にペゲーロが3ランで先制。5回にも島内のホームランで追加点。その後も着実に追加点を重ねた。投げては岸が7回無失点。

18/7/1 ●7―8 vs埼玉西武メットライフドーム

  • 美馬と榎田の東京ガス同期対決。アマダ―が先制2ランも美馬が5回4失点。4点差の8回に枡田の代打2ラン。9回に押し出し四球で同点とするも、その裏に木村のホームランでサヨナラ負け。

18/8/28 ●5―6 vs埼玉西武上毛新聞敷島球場

  • 初回田中の先頭打者ホームランで先制。1点ビハインドで迎えた6回には嶋、岡島、西巻のタイムリーで逆転するも、7回に則本が秋山のタイムリー、浅村の3ランで逆転負け。

18/9/16 ○3―1 vs千葉ロッテZOZOマリン

  • 1点ビハインドの4回、銀次の犠牲フライ、内田の2ランホームランで逆転。投げては岸が7回1失点、松井が9回を締めて通算100セーブを達成。

18/9/17 ○7―2 vs千葉ロッテZOZOマリン

  • 2回にエラーと村林のスクイズで2点を先制。4回には内田の2試合連続のホームランとなる2ラン、6回にも内田、山﨑のタイムリー、9回には田中が18号ホームランで突き放した。投げては藤平が3安打2失点の好投でプロ初完投勝利。

18/10/13 ○4―1 vs千葉ロッテZOZOマリン

  • 裏ではCSが開催してる中での試合。3回に山崎と今江のタイムリーで先制。投げては古川が4回1安打無失点。2番手則本も3回パーフェクトでルーキーから6年連続の二桁勝利をマークした。

22/4/9 ○8―5 vs北海道日本ハム(札幌ドーム)

  • 1点ビハインドの2回に炭谷が同点ホームラン。続く3回には浅村、マルモレホスのタイムリーなどで4点を勝ち越し。先発涌井が5回3失点で勝利投手。

22/5/14 ●4―5 vs埼玉西武ベルーナドーム)

  • 早川が6回1失点、打線も4点取り、3点リードで迎えた7回にブセニッツが負傷退場し、後を受けた安樂が打ち込まれ逆転負け。

JABA東京スポニチ大会 JR東日本―日本製紙石巻 追って追い越して流れを掴むのは

田嶋という大黒柱がチームを去り、投手陣の再建を図るJR東日本はルーキーの宮本(鎮西高―東農大北海道)が先発。長身を折り曲げた右サイドスローであり、130中盤のストレート(微妙に動いている?)とテンポの良い投球で打者を翻弄していきます。

 制球にはやや苦労していましたが、3回まで1安打ピッチングに抑えます。

 

日本製紙石巻の先発は右オーバーの古田智弁和歌山高―日本体育大)。140を超えるストレートを武器に高めでどんどん空振りを奪うのが印象的でした。

 

古田は2回2アウトまでノーヒットピッチングを続けましたが、JR東日本6番佐藤拓浦和学院高―立教大)にストレートをライトスタンドに運ばれ、先制されます。

日本製紙石巻は4回。先頭の3番浅沼がセカンドゴロ。しかしこれをファーストの丸子が送球を捕球できずエラーで出塁。続く4番小野左中間へのタイムリー2ベース同点に追いつきます。

 

JR東日本はその裏。1アウトから3番長谷川が四球で出塁。4番丸子はレフト線に落ちるヒットで1アウト1、3塁のチャンスを作ると、2アウト後、6番佐藤拓の場面でワイルドピッチ。3塁ランナーがホームを突き、すぐさま勝ち越しに成功します。

 

勝ち越された日本製紙石巻は直後の5回。先頭の8番水野がレフト前ヒットで出塁すると、9番西藤は送りバント。1番石黒を打ち取った後、JR東日本はピッチャーを宮本から左サイドの大澤にスイッチします。2番篠川は大澤の5球目のストレートを流し、三遊間をしぶとく破り、2塁ランナーの水野が一気に生還。試合を再び振り出しに戻します。

 

勝ち越した日本製紙石巻は6回。先頭の3番浅沼がレフト前ヒットで出塁すると、4番小野はピッチャーの頭上を越える高いバウンドの打球。これをショート東條が上手く処理をし、セカンドに送球しますが、今度はセカンド小室が捕球できずにエラー。ここでJR東日本は大澤から右オーバーの板東にスイッチ。2アウト1、2塁まで漕ぎ着けますが、7番佐山(湯本高)は内角のボールを掬い上げ、これがレフトスタンドに入る勝ち越しスリーランとなります。

点を取ったら、取り返すのがこの試合。JR東日本はこの裏。2アウトから4番丸子がレフト前ヒットで出塁。5番渡辺はセンターへフェンス直撃のイムリー3ベース。さらに6番佐藤拓が古田から変わった左サイドの齋藤からボテボテのセカンド内野安打でさらに1点を加え、1点差とします

 

日本製紙石巻は7回にも板東を攻め、1アウト1、2塁のチャンスを作ります。ここでJR東日本は板東から大出(館林高―白鴎大)にスイッチ。大出は今年加入したルーキーですが1年のブランクを経ての入団です。140中盤のストレートを武器に3番浅沼をセカンドゴロ併殺打に抑え、ピンチを切り抜けます。

 

日本製紙石巻は8回から経験豊富な左の塚本(利府高―東北学院大)にスイッチ。8回は1安打を浴びますが、後続を打ち取ります。

 

大出は9回にもストレートで2つの三振を奪い、反撃を待ちますが、9回も塚本がテンポよく3人で抑え、日本製紙石巻JR東日本の追い上げを封じ、勝利しました。

 

JABA東京スポニチ大会 神宮球場

石 巻 000 113 000|5 古田(52/3)、齋藤(11/3)、塚本(2)

JR東 010 102 000|4 宮本(42/3)、大澤(1/3)、板東(11/3)、小出(22/3)

 

  石 巻   打安点   JR東   打安点

8   石 黒 520 45  小 室 420

6   篠 川 411 8   近 森 400

9   浅 沼 410 74  長谷川 300

3   小 野 421 3   丸 子 420

5   長谷川 300 2   渡 辺 421

4   後 藤 300 (R8)嘉 数 

(H4)中 嶋 110 9   佐藤拓 422

D   佐 山 413 5   國 松 200

(R) 井 上     (H7)松 本 200

2   水 野 410 6   東 條 310

7   西 藤 310 (H) 中 村 100

            D   山口雄 100

            (H) 拝 崎 300

 

投手成績

石 巻 回   安四三責 JR東 回   安四三責

古 田 5.2 6154 宮 本 4.2 3121

齋 藤 1.1 2020 大 澤 0.1 2000

塚 本 2   1010 板 東 1.1 3021

             大 出 2.2 2040

JABA東京スポニチ大会 東京ガス―東芝 ワンチャンスを物にするのは

JABA東京スポニチ大会とは16チームが4チーム4ブロックに分かれ、総当たりで試合を行い、そのブロック1位のチームが決勝トーナメントで戦う大会です。そこで優勝したチームは社会人野球日本選手権大会の出場権を手にすることができます。

 

東芝の先発は今秋ドラフト候補の岡野聖光学院高―青山学院大)。まずは初回を7球で三者凡退に抑えると、2回も4番笹川、5番山内を打ち取り、6番村田には145キロを計測。最後はフォークで空振り三振を奪います。

東京ガスの先発はこちらもドラフト候補の臼井(光明相模原高―中央学院大)。小柄ながらキレのあるストレートが武器の右腕です。2回2アウトから6番福山、7番堀米が連続ヒットでピンチを作りますが、8番柴原にはストレートで空振り三振を奪いピンチを脱します。

 

3回岡野も1アウト2塁のピンチを背負いますが、9番小林、1番石川を変化球で空振り三振を奪い、無失点に抑えます。

 

その後は2人の投手の投げ合いになります。臼井は変化球の精度に苦しみながらも、要所を締め、無失点で切り抜けます。岡野は圧巻のピッチングでストレート、変化球共に精度が高く、ボール先行がほとんど無く、6回まで2安打無失点のピッチング。

 

試合が動いたのは7回。東京ガスはこの回先頭の3番地引センター前ヒットで出塁すると、4番笹川の場面、暴投で2塁へ進むと、笹川はセカンドゴロで1アウト3塁のチャンスを作ります。5番山内は4球目の高めのストレートをスクイズ。しかしピッチャー前に転がってしまい、3塁ランナーは挟殺プレーでアウト。続く6番村田もサードゴロに倒れ、チャンスを潰します。

 

ピンチの後にチャンスあり。その裏、東芝は7番堀米レフト前ヒットで出塁すると、8番柴原はエンドランで1アウト2塁のチャンスを作ります。9番岡部が高めに浮いてきた変化球を叩き、ライト前ヒット。1アウト1、3塁のチャンスを作ります。1番小川に戻り、ストレートを捉え、ライト前に持っていき、ついに均衡破れるタイムリーヒットを放ちます。続く2番松本もストレートを右中間に破り、2点目。4番吉田犠牲フライ3点目を上げ、この回一挙3点、ついに臼井を捉えました。

 

東芝にはこの3点で十分でした。岡野は8回途中を投げ、3安打無失点の好投。その後は福本岡本と繋ぎ、完封リレーで東京ガスを降しました。

 

JABA東京スポニチ大会 神宮球場

東京ガス 000 000 000|0 臼井(7)、難波(1)

東  芝 000 000 30X|3 岡野(72/3)、福本(1/3)、岡本(1)

 

 東京ガス  打安点   東 芝   打安点

6  石 川 410 7   小 川 411

8  坂 井 400 4   松 本 321

3  地 引 410 8   佐藤旭 200

9  笹 川 410 5   吉 田 201

D  山 内 410 3   服 部 300

5  村 田 400 (H3) 林  100

7  山 口 210 D   福 山 410

2  安 本 100 6   堀 米 420

(H)庄 野 100 2   柴 原 410

(2)久 米     9   岡 部 220

4  小 林 300

 

投手成績

東京ガス 回   安四三責 東 芝 回   安四三責

 臼 井 7   9353 岡 野 7.2 3150

 難 波 1   0000 福 本 0.1 0010

              岡 本 1   2000